「あなた~??どこにいるの~??」
遠い意識の中グクが私を探していることは分かった。
この日以来わたしの目に映るグクは
あの憎いデカ男と重なって何を言われても
優しくされても許せなかった
また吐き気がして何度かトイレへ行くことがあった
その度に気づく時は
「二日酔い?」「大丈夫?」て背中をさすってくれた
もういっそ優しくしないでくれたらいいのに。
グクのクシャッと笑う笑顔に包まれると
居心地がよく感じてそれでもここから離れなきゃって思えば思う程楽しい思い出ばっかり浮かんで、それが辛くて。
私ってほんとにバカな女。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。