そこからは記憶が曖昧だ
タクシーを降りて玄関のドアを開けながら俺は長めのキスをした
チャミスルの匂いがほんのりするキスに父親から受けた性的虐待を思い出す
でもそれを消し去るように優しくしてくれるグクに徐々に心を開いた
少し長めのキスにあなたは俺の肩を叩いた
そのまま靴を乱雑に脱いでソファーに押し倒した
勢いよく上のシャツを脱いで跨ると
あなたは少し涙目だった
小さく頷くあなたを見て、
俺は少し理性を取り戻した
「あなたの初めてはこんなに乱暴にしてはいけないと。」
私より少しデカい体格のいい体にチャミスルの匂いとほんのりする香水の匂いに包まれた
細かく「大丈夫?痛くない?」と聞いてくれる
そんな優しさに包まれて朝を迎えた
記憶に残ってるのは
「付き合って欲しい」と。
そして首筋に赤い跡を残したことを
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!