" 赤ちゃんを諦める……? "
この子は今もここで生きている
ちゃんと生きようとしてくれてるのに?
病院を出てからグクが後ろから追いかけてきて
責めるわけでもなくただそばに居てくれた
いっそ責めてくれればいいのに。
" お前のせい "って言ってくれた方が楽なのに
グクをまっすぐに見つめるとわびしげな表情をする
困らせたいわけじゃないの、ただこの子が大事なの
「でも…」その先の言葉に詰まって私の前では泣かないけど声は涙声で
自分の口から出る一言ひとことが
胸に突き刺さって涙が溢れてくる
彼を拒むように腕を抜くと寂しそうな顔をする
私だって泣きたいし辛い。
ぐくが悪いわけじゃないのに私のせいなのに
ただ後悔だけが押し寄せる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。