第115話

*(113)
9,773
2020/11/22 07:00


私たちよりうんと年上で高校生くらいのお兄さんだったけどいつも無口だけど優しくて、



そんなお兄さんだった
You
You
「どうしてここに?」
ゆんぎ
ゆんぎ
「あぁ、神父になったんだよ」
ゆんぎ
ゆんぎ
「ここの教会の」
You
You
「そうだったんだ」
ゆんぎ
ゆんぎ
「お前は?何しに来たの?」
ゆんぎ
ゆんぎ
「まぁ何となくわかる気がするけど」
You
You
「お祈りしに来ただけだよ」
ゆんぎ
ゆんぎ
「お前のその顔、涙の跡」
ゆんぎ
ゆんぎ
「彼氏にでも振られたか?」
You
You
「ちがうよ…」
ゆんぎ
ゆんぎ
「じゃなかったら子どもをろせとか?」
You
You
「なんで分かるの…」
ゆんぎ
ゆんぎ
「これでも人の心を読み取るのも神父の仕事だしな」
ゆんぎ
ゆんぎ
「まぁでもそんなデカい腹じゃ堕ろせないだろ」
You
You
「私たちだって堕ろしたくてそう言ったわけじゃないの!」




大声をあげたことが体に響いたのかそう思った時には既に遅くて頭がクラクラしてその場で意識を手放した



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