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ut「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!なんやこれすげえぇぇえええええええええ!!!」
kn「どうや大先生!凄いやろ!!!」
これは遡ること十数分____________________
自己紹介をした後俺はシッマに連れられ地下神殿を出ると外には優しくあたたかい木漏れ日、生き生きとした緑の広がる兄さんの家のあったあの森を連想させるようなとても綺麗な森が広がっていた。
森に圧巻され立ち尽くす俺を気にせずシッマはどんどん進んで行く。異世界人の自分にはシッマから離れたらやばいと思い頑張ってついて行く。
しかし歩いていると突然全身に圧迫感のような不思議なものが身体を刺激する。
ut「…………っ!!!なんや今の……?!?!」
kn「どうした大先生?」
ut「いや、なんか今全身に不思議な感覚が………」
kn「不思議な………あっ!!!結界のことか!!!」
ut「あ、今の結界を通った感覚なん?!?!」
kn「せやで!確かに結界通過の時の感覚は魔法のない世界に住む大先生からしたらあれは違和感やな!!!www」
ut「やっぱここに結界があるのってクリマン……」
kn「クリマンセマムな」
ut「そう。そのクリマンセマムの鏡があるからなん??」
kn「せやな。あとここは神様がいた場所でもあるから俺らからしたら神域と近い神聖な場所やからな、汚すことのないようにあと異世界の存在を悪用して変なことをさせない為にこうして結界が張ってるんや」
ut「ほお」
kn「それにこの結界は…………」
そう言いながらシッマは胸元から透き通った空を連想させるようなとても綺麗な水晶玉のようなものがつき植物の装飾のされた魔法のステッキを消しゴムサイズに縮めたみたいな飾りを付けたペンダントを取り出した
kn「このペンダントがないと結界を通れないんや」
ut「え?けど俺通れたけど…シッマの近くにいたから?」
kn「いや、ここは大先生とかみたいな異世界人や神様とかは自由に通れるみたいな話を昔文献で読んだで。」
ut「あ、文献にあるってことはこの場所は案外人が知ってるものなんやな」
kn「それも違うで」
ut「え?」
kn「この場所の事は片手に収まる程度のやつしか知らないし、このペンダントについてはこの場所を知ってるやつの中でももっと限られた数人しか知らないんや。これも異世界を悪用したり迷惑かけないためやな。」
ut「普通そういうのってなんか特別な時にしか持ち出さないイメージなんやけど……もしかして今なんかやってるん??」
kn「確かにこれは特別な時にしか持ち出さないけど、今は俺が内緒で持ってきただけや」
ut「この王子様色々大丈夫なん??????」
kn「まあまあ、歩きながら話そうや。あと細かい事は気にしたらアカンで大先生!!!」
ut「いや、そんな限られたやつしか知らないような物をこんな簡単に部外者に話してるうえに内緒で持ち出してるなんて言われたら気になるわ……」
kn「大先生は異世界人だから実質関係者やから大丈夫やって!!!」
そう言いながらシッマは俺の背中をバシバシ叩く
ut「いやシッマ痛いわwww」
___________________________________
kn「着いたで大先生!!!!」
コネシマに連れられ森を抜けると王国全体を見渡せるところに出る。
爽やかな風と共にほうき等の物に乗って空を飛ぶ人々、魔法を駆使して屋台で料理をする人、パフォーマンスをする人、そしてちらほらの人々の中に妖精やドワーフや獣人など本でしか見た事のなかった生物がみんな楽しそうに生活しているのが目に入る。
kn「どうや大先生、すごいやろ?」
空のような澄んだ瞳を細めて笑いながら問う。
ut「ああ……これは予想以上に凄いわ…」
初めて目にするその国をじっと見つめていると自分の前にシッマが立つ。
kn「そんじゃあ改めまして!!レイラー・ウツ、第1の世界「エルア」へそして王都グラキエースへようこそ!!!!」
風が吹きシッマの着ていた水色のマントがなびく。
本当にこの世界は俺の知る世界ではない。そう初めて実感した瞬間だった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。