あの喧嘩の後から私は中村先生の右腕と呼ばれるようになった。
後ろから中村先生が来た
--------------------------------
げぇまじかよ
気安く名前を呼ばないで欲しい。
あっちはもうどうでもいたんだろうな
私たちは倉庫に行ってテントなどを運ぶ
うわぁテント台の上……
これじゃ届かないよ
私は台に乗ってたなの上のテントを取ろうとする
すると、グラッ
台が傾く
死ぬ!!!!!
あれ、痛くない
目を開けると
流星の顔がすぐ横にあった!
私は流星にお姫様抱っこをされてた
先生は何となく察したように
私も思わず足を見る
そう言って流星はとぼとぼ保健室に歩いていく
ちゃんとお礼したい。
でも上手く話せるかな
--------------------------------
放課後流星の靴がまだあることを確認して
私は校門の前で彼を待つ
この言葉を繰り返す
言う言葉は短いのに変に緊張する
練習してると
スーーーーと1台の自転車が通る
流星だった
私は呼ぶ
彼は驚いたようにこっちを向く
あれだけ練習したのに言葉が出ない
私は深呼吸して
という
すると彼は
と言って自転車を漕いで帰っていく
少しだけキュンとした自分
自分で自分に優しくビンタする
先生がいた
心配してくれた?
そう言って先生は走って校舎に戻った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。