@社会
あぁぁぁぁ今日も、煉獄先生が授業をやっていらっしゃる………と、尊い…
「よし、急だがここで社会の小テストを行う!!」
「範囲は今まで勉強してきたところからランダムで出している!」
『え、小テスト?』
勉強してないよ?0点だよ私、
みんながざわざわしだす中、一人0点の心配に駆られる私。
「それでは配る!」
配られた問題用紙には10問、問題が記載されていた。
(あ、良かった……この辺はまだ解ける…)
煉獄先生の為に毎日社会だけを勉強してきた実力はついている為か割と解ける問題の方が多い。
だがどうしても一問、わかりそうでわからない。そんな問題があるのだ。
あれこれ思い出そうと必死に考えているとあっという間に時間は過ぎ終わりのタイマーが鳴る。
「みんな解けたか!?今回は隣の人と交換採点にする!!」
みんなプリントを隣の人と交換していく。
私の隣の人は…………
クラスでも結構目立つタイプの男子で正直苦手なんだよなぁ………。
煉獄先生が解説を添えて答え合わせをしていく。
結果、私の隣の人は10問中7問正解。
当の私は……
『えぇ?』
思わず少し大きい声を出してしまった。
10問中4点……?
0点では無かったものの半分も超えられなかったなんて……
今まで勉強してきたはず。こないだのテストだって100点だったのに。
隣の人の採点ミスを疑って何回も答えと答案を見返したけどやっばり間違ってる…
「テスト回収するぞ!!」
後ろの人が集めてもってこい、と煉獄先生が声をあげる。
まさか自分があんなにできないなんて、そんな驚きと煉獄先生への申し訳無さで頭の中をいっぱいにしていると隣の席の人が私に向けて。クラス全員に聞こえるぐらいの声で、
「天海さんさぁ……その点数だし、」
「こないだのテスト、カンニングじゃないww??」
と、声を発したのだった____
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。