第18話

【優花の過去】
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2021/12/18 09:55
「先生も、ご存知の通り、私は6年間くらい病院に行っていません。…でも、薬を貰いに薬局は行っていました」





「そうらしいね」





「はい。…でも、先生が聞きたいのはそういうことでは無いんですよね……」





「うん」





「実は…新しくなった主治医の先生に色々されたんですよね。」





「例えば?」





「診察中に聴診するじゃないですか、その時にちょっかい出されたり、、超音波の時に態と力を入れたりとか…色々ですよ」





「はぁー?有り得なっ。」





「最初の頃は、それをされても行ってたんですよね。でも、、小4の時までは、きちんと行ってたんですけどね、毎週されるので嫌になって行かなくなったのと……………」





「のと…?」





「ある時、主治医の先生に『もう来なくていい。』と言われたんです。私は、『どうしてですか?』と聞いたんです。そしたら、『俺は君の主治医をしたくない。見ているだけで腹立つ。1年間我慢した俺を褒めろ』と言われたんですよね。その時、私は意味が分からずまま、流れで『ありがとうございました』と行って、退出したんですよね。それ以降行ってないです」





「意味不明だな。 でも、行って欲しかったな」





「でも、、先生? 行かなくていいと言われた時、怒り顔で、壁ドンをして言ってたんですよ?私は本気で来なくていいんだなと思いました」





そう言うと松星先生は驚いた顔をしながら固まっていた。
暫くして、松星先生が口を開く。





「……………酷いな。小学生にそんなことすんの。 …それは、行かないという選択肢は正しかった。 ……ごめんね、優花ちゃん」





「なんで、謝るんですか? 私がそんなことされるのなんか当たり前なのに。 うざいじゃないですか、私という存在が。」





そう言うと、松星先生は更に驚いた顔をしていた。





「…………優花ちゃん、、自分が邪魔な存在とか…いわないでくれよ……。。」





私は松星先生が言っていることがよく分からなかった。本当のことしか言ってないのに。





「どうしてですか?」





「優花ちゃんは、いらない存在なんかじゃないよ。俺にとって大事な患者さんだよ。」




「……似たようなことを今野先生も言っていましたけど…………本当にそうなんですかね…?」





「柚佳と俺の言っていることは本心だよ。偽りなんかないよ」





「………………………………そうなんですね。わかりました」





「話の論点がズレたけど、、修学旅行どうする?」





「修学旅行って楽しんですか?」





「楽しいよ、もちろん大変な事とかもあるけど、最終的には大体いい思い出になるよ。
因みに、俺と柚佳は同じ班だった✨」





「そうだったんですね。。。考えてみようかな………修学旅行、気になるっちゃ気になるんですよね」





「そうしてみるといいよ。 俺は柚佳とも話し合ってみるけど、この前話し合った時は行って欲しいねって話になったんだ。
でも、、本当に行きたくないのなら、柚佳に言ってみて。」





「わかりました。」





「んじゃぁ今日は、ここまでね」





「ありがとうございましたm(_ _)m」





と、言いながら、退出しようとすると、後ろから松星先生が





「優花ちゃん、今まで大変だったと思うけど、これからは俺と柚佳がいる。大丈夫、優花ちゃんは1人じゃないよ。だから、1人で耐えようとしないで。」





と、言っていた。私は「はい」と言いながら、頷いて、お辞儀をして、部屋を退出した。

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「……………不思議な人達だな。私を人として扱って下さるなんて……。。」

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