青side
桃くんがいなくなって約1ヶ月。
あれから、僕は夜の店を転々としていた。
いろんな人とセックスをして、桃くんを記憶から消そうとした。
でも。
だれとヤっても桃くんが出てくる。
桃くんだったら。桃くんなら。って。
もう、会うことはないのだろうか。
桃くんは、違う人と付き合っているのだろうか。
青「…会いたいなぁ…」
もし神様がいるのなら、何をしてでもそれをお願いしたい。
まあ、いないけどね。
しばらく1人で自問自答を繰り返していると、ふいに、聞き慣れた声が聞こえた。
その声の主を探すと____。
桃くんだった。
僕は思わず走り出した。
青「桃くんッ!」
桃「え…青…!?」
?「ん、桃?お友達?」
僕は今まで気づかなかったが、隣に綺麗な女の人がいた。
桃「あぁ…うん」
青「ッ…」
お友達。僕は所詮その程度だ。
青「桃くん…。ちょっとお話したいんだけど、いい?」
桃「あー…おう、いーよ(ニコッ)」
?「…あ、もしかして…青くん?だっけ。ちょっと来て!」
?「はい…?」
?「(コソッ)私たちは付き合ってないから安心して!ただの幼なじみだから!」
青「…!」
?「がんばれっ!」
綺麗な女の人は僕の背中をパシッと叩き、笑顔でそう言った。
青「ありがとうございます…!」
桃「?青?」
青「行こ、桃くん」
?「桃ー!青くん!ばいばい!」
桃「おー、ごめんな!」
青「ペコッ」
ーーーーーーーーーーーーーー
かふぇ
桃「……」
青「……」
桃「あの…さ」
青「ッ!」
桃「そのー…えっと…、」
桃「ごめんッ!」
青「え…」
桃「その…セフレ、やめたじゃん?」
青「うん…」
桃「俺…セフレやめたことは後悔してないけどさ。青の体大事にしてぇし。でも…、俺、やっぱお前じゃなきゃだめだ」
青「え…っ」
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。