ヒョンソクside______
ジフナの家に行くための準備中も、
向かってるときもずっと考えていた。
何でこんなにモヤモヤするのか分からないから...
分からないって思うと、なんか悔しくて
ピーンポーン
ガチャッ
あれ、何に悩んでたんだっけ
全部吹っ飛んだ...
変なの。
あ、そうだ。聞かないと...
お互いに黙り込んだ。
用事も済んじゃったし、どうすれば良いか
分からなくて...
昼から降り出し始めた雨が部屋に鳴り響く。
悪天候のせいでいつもより暗くて、
そのせいかは微妙だけど
鼓動がどんどん速まる...。
どうしよう、ドキドキが止まらない。
何かそんな特別なことはしてないのに...!!
悶々と考えていると、突然後ろから
アイスがきた。
ガシッ
言われてみればそうだった。
どうしてこんなにも好きじゃない奴のことで
悩んだり傷付いて、笑ってるんだろ...。
矛盾してんじゃん。
自分の中で抗っていたのかもしれない、
『 俺はもう恋なんかしない。』
『 絶対に好きになんてなるものか 』
皆、居なくならないと安心させておきながら
一瞬にして関係が弾ける。
小さい頃によく遊んだしゃぼん玉みたいだった。
しゃぼん玉が弾けるまでの時間を大体は知っている。
それが人間関係のようで嫌だ。
感じてしまったものはそう簡単に消えやしない。
分かってても、また新しい感情を探す...
言いたい。終わりなんか既に見えてる、
それでも好きだって...。
恋焦がれてる今言わなきゃもう伝えれない
気がする...
言ったからにはもう戻れない。
でも、判断を間違えた気はしていない。
あの日見たような綺麗なしゃぼん玉が作れなくなる
ぐらい大きくなったって、まだ幸せでいたい。
だからもう迷わず行こうかな、
悔いのないようにとことんやってみようかな。
さよならを始めよう。
さぁ、こっからがSTARTだ。______
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。