第60話

日常と約束②
927
2020/01/21 15:14
[りょう視点]

シャワーから上がるといつものように少しだけ窓を開けてあなたがタバコを吸っていた。

あなた「寒いね、ごめん。」

窓を閉めてタバコの火を消した瞬間、あなたを抱きしめた。

柔らかくて華奢なこの体を抱きしめることが当たり前ではないことを再確認する。

俺を好きになって選んでくれたことも。

あなた「どうしたの?珍しい酔い方だね。」

からかうような言い方の癖にいつもより優しい声なのが愛おしい。

あなた「りょう、酔ってたらあんまり覚えてないもんね。」

そういって俺をいつもより強く抱きしめた。

あなた「好きだよ、寂しかった。」

酔ってる俺にはこんなこと言うのか。

抱きしめ返してからキスをした。

りょう「今日、めっちゃ抱こうと思ってたのになぁ。」

あなた「飲みすぎて抱けない?」

りょう「うん。くっついて。今日。」

あなた「寒いからね。寝る準備するから待っててね。」


後ろ姿さえ愛おしくて、改めてこの子の大切さに気がついた。

しあわせにしたいって、思えた。




明日はまた早起きして朝ごはんを作ってあげよう。
次の土曜は俺が名古屋に行こう。
あなたの好きなところへ買い物に行って、
何かプレゼントして美味しいもの食べて2人で
過ごそう。

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