第15話

デート③
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2019/10/19 18:43
[あなた視点]

結局二件目も言って少しだけ酔って代行の車に乗った。

なんか、ドキドキした。


無言の車内は少しだけ気まずくて、変な感じ。


甘くて酔うカクテル、ルシアンの事だったかな。

これね、って言われた時少しだけ切なかった。

結局これか、って思ってたらシェアしようだって。

ちょっと疑っちゃった。



部屋に入ったらキスくらいされるのだろうか。

どんな顔で見つめたらいいんだろう。


体目当ては嫌なくせにやけに期待してる自分が
いて、もやもやとした。

りょうとは友達でいたい。って思ってたはずなのに隣に座ってるだけで胸は痛いくらいドキドキした。

付き合えたら今日みたいなデートたくさんできるのかなって、考えてた。



りょうの家の前に車が止まって、家に入る時りょうは浮かない顔をしていた。


あなた「どうした?酔った?」

りょう「手、繋ごうって考えてたら家着いちゃった。」


そう言われた。

きっと私の顔は耳まで赤かったと思う。

ほら、入ろう。とだけ言った。


りょうも少しだけ緊張したような表情だった。


部屋に入ると、

りょう「シャワー浴びるよね?着替え俺のだけど置いとくね。あとシャンプーとか色々小さめの買っておいた。」

って言って笑った。

そこまで準備してくれてたのか。って思うとまた口元は緩む。

言うことの聞かない口元を隠してありがとうと伝えてシャワーに入った。

シャワーから上がるとりょうはウトウトしていて私を見て起きた。

りょう「俺もシャワー入らないと。ベット使ってね。俺下で寝るから。」

そう言うりょうの足元には真新しいお布団が敷いてあった。

きっと私が来るから下で寝るために買ったんだろうな。

優しいかなんかいちいち紳士なんだよな。この人。


りょうがシャワーから上がるまで髪を乾かして、体育すわりで待った。

りょうは上がると、もう寝なさいと言った。


気付けばりょうの手を握ってた。

無言で見つめる私にりょうは



りょう「付き合ってくれるって解釈でいいの?」


と、意地悪な顔で笑って頭を撫でた。

頷くことしかできない私を抱き寄せてまた頭を撫でてくれた。

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