第74話

世界一可愛い彼女の話
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2020/03/08 03:00
[りょう視点]

俺の彼女は世界一綺麗で優しくて可愛い。

難しい性格だと思ってた初対面の頃からは想像もできないくらいに分かりやすい。

ただ不器用なだけで本当は優しくて誰よりも女の子で、笑った時少しだけ広角が上がるのが本当に大好きだ。


疲れて帰ってきたときは察してあまり話しかけずにご飯を作ってお風呂を入れて、ただ笑ってキスをしてくれる。

時々映画のDVDを借りてくるけど、いつも俺が見たいと言っていたのだったり、俺がお勧めした映画。

偶然だよ、なんて嬉しそうに笑うのがたまらなく愛おしい。


本当はお揃いにするのが好きって言ってから、あなたの家にはお揃いが分かりやすく増えた。

青色の増えたその家はどこよりも居心地が良くて、俺の選んだ芳香剤の匂いがした。

隠すようにしまいこまれた東海オンエアのグッズとか、俺が描いた絵だとか、思い出のものとか、全部同じところにある、増えていくのが可愛くて、時々覗くと一度出された形跡があって、益々可愛いと思う。

少し伸びた髪の毛を褒めて欲しそうにしたり、
お揃いのアクセサリーは毎日つけていたり、
俺が良い匂いだと言った香水は欠かさずつけてる。
Blueを歌ってと言うと仕方ないなって笑う。


1日がすぎるごとに可愛いとおもうところが
増えていく。

きっとこれが素なんだろうな。

でもやっぱり不器用で素直じゃないところは
多いけど。

きっと、いつかは常に素直なあなたが見れる
んだろうな。


隣ですうすうと寝息をたてながら寝ているあなた
を見て少しだけ泣きそうになる。

よかった、付き合えて。

付き合えてなかったらこんなに幸せな気持ちも、
素直な優しいあなたも知らずに過ごしてたんだな
とおもうと、切なくなった。

今日も寝顔をカメラに収めて眠りについた。

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