[あなた視点]
昨日はありえない失態を犯した。
これが東海オンエアで言う戦犯ってやつか。
何より怖いのはそのことを何も覚えてない。
てつやにゲームで負けて悔しくて練習
してやっと勝てたところまでしか覚えてない。
なんで今日も泊まるって約束しちゃったかなぁ。
明日帰ろうとしてたけど帰ろうかな。
[LINE]
[りょう:今日帰るの遅くなる!]
[あなた:撮影?今日ないよね。]
[りょう:野暮用どころじゃない大事な用事できた!]
ふーん、とだけ返して何も言わなかった。
それよりしばらくりょうの顔見るのが
恥ずかしい。
しばらく泣いてるところなんて人に見せて
なかったし、1番見られたくない人だったから。
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りょう「ただいま!」
あなた「おかえり、もう21時です。」
りょう「ごめんって。笑」
あなた「ごはん一応作ったけど食べる?」
りょう「食べる!」
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りょう「和食作れるとかいいお嫁さんになれるね。」
あなた「美味しかった?」
りょう「かなり!あ、これ。プレゼント。約束のアクセサリーは火曜に一緒に選ぶから。覚えてる?」
あなた「プレゼント?なんかあったっけ?約束?」
りょう「うわー、それも動画撮っておけばよかった。笑」
袋の中にはシャツとスニーカーとTシャツが入ってた。
あなた「もしかして昨日わたし服汚した?」
りょう「ちがうちがう。昨日本当はお揃いが好きって言ってたやん。笑」
あなた「…。」
りょうの顔はてつやにいたずらした時よりも楽しそうで、すごくムカついた。
あなた「なんかその顔ムカつくけど、嬉しいです。」
りょう「いつもそれくらい素直でいいんだよ?」
あなた「ムカつく。」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!