第35話

早朝
1,611
2019/11/11 16:11
[りょう視点]

朝起きると全裸だった。

あなたも全裸だった。

ちゃんと覚えてないのが悔しい。


昨日の晩はどんな顔してどんなこと言ってた
んだろう。


鎖骨のあたりがチクチクと痛んだ。

…歯型?

内出血しててところどころ血が出た跡があった。


あなた…?

それとも潰れてる間にやられた?

しばゆーとかならやりかねないよな。

あなただとしたら可愛いな。


揺すってあなたを起こした。


りょう「これ何?笑」

あなた「…。」


少しムッとした顔をした。



りょう「あなたつけたの?」

あなた「これなーんだ。」


全裸のあなたが目の前で立った。

首、二の腕、胸元、腰、太もも、

青いような赤いような歯型がいくつもついてた。


りょう「え?なに?」

あなた「こんなことしたことないのは本当みたいだね。」

りょう「待って、」

あなた「こんなに離れるのが嫌なのは初めてなんだっけ?」


意地悪な顔して両腕を首に回して首を傾けた。


真っ白な肌に付いた歯型がエロくて、


少し怒ったような顔もかわいい。


りょう「うん、初めて。」

あなた「恥ずかしがらないんだ。」

りょう「恥ずかしい、さすがに。」

あなた「私はなに着ても見えちゃうところに歯型あるけどりょうには見えないところにつけたから。」

りょう「本当ごめん!ファインプレイ!」


少し笑ってくれた。


あなた「嫌じゃなかったよ。」


そう言って胸元の噛み跡を撫でた。




りょう「刺激強いから服着て。」

あなた「りょうは昨日ずっと全裸だったのに。」

りょう「もう昨日の話しないで!」

あなた「可愛かったのに。」


そう言うと笑って俺の噛み跡にキスをした。


あなた「次は◯日にこっちに来るから、寂しくても我慢してね。」

ニヤニヤと笑ってそう言ってシャワーを浴びに行った。


一体俺は何を言ったんだろうか。


シャワーから上がったあなたを見ると

Tシャツから伸びる長い腕に付いた噛み跡、
細い首筋についた噛み跡が見えた。


りょう「俺メンヘラやん。」

あなた「じゃあ私もメンヘラだ。家出る前から会いたくて仕方ない。」

りょう「今それ言うのはさすがにかわいい。」





昨日今日は俺の完全敗北だったようだ。

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