[りょう視点]
「darling」俺と出会う以前の歌かもしれない、でも俺だろうと期待してる自分がいた。
Blueよりも重くてゆったりとした曲調の短いその曲は俺と出会う前の歌であろうことがわかった。
いつの日か出会う愛する人 今瞳の中に映る景色に私がいることは確かなのでしょう
いつの日か出会ったその日にはこの歌を歌いましょう
darling この歌にピリオドは打たないよ
過去の私から きっと出会う愛する人との終わりを憂う 未来の私へ ささやかなエール
darling この歌の続きを書かせてよ
過去の私から きっと出会う愛する人への願いを聞いて 未来の私を 幸せにして
まだ出会ってもないあなたへ 歌うこの曲を どうか笑わないで 今私が歌うのはあなたを愛しているから
だから離さないで 離れないで 未来の私を抱きしめて
歌詞カードには「.」も「、」も「。」もない。
2分足らずのこの曲が愛おしい。
どんな気持ちで、この曲をいれて、
どんな気持ちで、俺に一番にこのCDをくれたのか、
素直になれないあなたなりの伝え方なんだろう。
歌詞カードには三年前の日付の書かれた楽譜の写真が載っていた。
今、この曲の続きを一番に聴けるのなら俺はどんなに幸せだろう。
この歌のdarlingは俺って解釈でいいのかな。
どうしよう、可愛い。
あなたが書く歌詞にしては甘くて優しくて重たくて、
少しだけ、恥ずかしくなった。
こんなにストレートなラブソング歌うなんて思ってなかった。
あなたにラインをした。
りょう「続きはこれから一緒に考えよう」
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。