[あなた視点]
そのまま笑って私の頬に手を添えてキスをした。
りょう「付き合ってんだよね、夢じゃないもんね?」
そう言って笑ってまた抱きしめた。
慣れたキスは少しだけ心が痛かったけどそれ以上に幸せだった。
あなた「付き合ったけど、襲う?」
りょうは少しだけ黙った。
りょう「傷付かん?」
あなた「明日もラインしてくれる?」
りょう「明日も明後日も来年も再来年もずっとしたい、電話もしよう。次のデートの行き先も決めようか。来月は夏の休暇取れるはずだし。」
あなた「じゃあ襲ってよ。」
りょう「別にしたいわけじゃないからね、ただ浮かれてる、今。」
あなた「私も、」
りょう「布団要らんかったやん。」
あなた「2人で布団で寝る?」
りょう「それは馬鹿過ぎん?」
また2人で目を合わせて笑った。
そのあと二度目のキスをした。
早すぎる展開に追いつくほど頭は良くないけど、心地よくでどうでもよくなった。
気付けば私はりょうの腕の中だった。
大きい掌が私の頬を覆う。
腰を抱き寄せてまたキスをした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。