※時系列バラバラですがイベントごとなのでお許しください。
[りょう視点]
みんなが浮かれるなか、俺はどうやってもあなたに会えなくて落ち込んでいた。
10/28〜11/2までbarではコスプレをしているらしい。でも撮影のせいで往復の時間さえ取れなかった。
写真は見せてもらったけどシンプルに生で見たかった。
毎日違うらしいけど毎日は写真送ってくれないしなんなら初日のしか見てない。
ハロウィン当日の浮かれる街並みを見ながらてつやの家に向かった。
やはりここもハロウィンの話で盛り上がっていた。
まぁ、そうだろうとは思ってたけどね。
撮影も終わって車に乗り込む。
家について車でぼーっとした。
りょう「会いてぇな。」
最近気付けば声に出てる。
部屋を開けると、あなたの靴があった。
え、嘘でしょ。確かに合鍵は渡してたけど…。
りょう「あなた!」
あなた「ハッピーハロウィン、りょう。」
胸元の開いた黒いナース服と網タイツにガーターベルト、顔にはペイントがされていた。
りょう「待って、それはエロすぎん?」
あなた「うん、だからこれは店では着てはいけないってマスターに言われた。」
りょう「びっくりしたぁ、会いたかった。しかもちゃんとハロウィンしてる。最高。」
あなた「ピザ買ってきたから温めて食べよ?」
りょう「ちょっとシャワーだけ浴びる。」
あなた「あ、じゃあ温めておくね。」
部屋着を出してシャワーに入った。
シャワーから出ると絶対俺が出した服ではない服があった。
緑の…パジャマ?入院着…?
りょう「誰だー!こんなことしたのー!」
あなた「あら、大声出すと傷口に悪いですよ。」
笑いをこらえながら言ってるのが分かる。
着て出て行くと笑ってくれた。
あなた「ナースと患者さんごっこしようと思って、似合いすぎてびっくりしてる。」
りょう「俺が医者やりたかったなー。」
あなた「来年ね。笑」
何気ない「来年」と言うワードが嬉しかった。
ナースと患者さんごっこをしたのは言うまでもない。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。