第26話
初めて3 💛💜
照side
名前を呼んでも聞こえていないのか、それとも無視をしているのか
振り返らずにどんどん遠くへ離れて行くふっかの背中
俺はどうすることも出来なかった
"好きな人"なんて聞かれたもんだから焦った
誤魔化そうとするも慌てた俺のよく回らない頭で考えてもふっかに効くわけもない
「居ないの?」なんて言われたら逃げようがないじゃん
嘘をつくわけにもいかないし……
結局言わないといけない状況になった
本当なら、目の前で何故か少し安心したような顔をしてる超鈍感な奴だって伝えたい
でもそんな勇気が俺にある訳もなく、ただ居ないことはないとだけ。
中途半端な答えになった
よく考えるてから発言するべきだった
俺だってそんな答え方をされたら、叶わないものだと思い知らされたような気になる
あぁ…
こうしている間にもふっかの姿はどんどん小さくなって、見えなくなっていく
俺が追いかけていいものなのか?
俺が行ったら余計にふっかを傷つけてしまうんじゃないか?
マイナスな考えが頭の中をグルグルと回る
俺が追いかけたとして、ふっかをどうにかさせることが俺にできるのか?
ふっかの隣は俺じゃなくてもいいんじゃ……
考えないでまず行動……
そうだ確かにそうだよ
なにわかった気になって勝手にふっかの気持ち決めてんだよ
結局は俺が怖いだけじゃん
それをふっかが悪い見たいに考えて
なんだろ…さっきまで引っかかってた重たい何かが無くなった気がした
ありがと阿部
さっきとは違うちゃんと足が前に進んでもう見え無くなってしまったふっかを追いかける
次こそ
次こそは
だからふっか
冗談なんかで済ませんなよ?