第10話

No,10 莉犬主観「No,9」
3,846
2020/02/26 07:19
〈 リビング 〉
ころん
ころん
あのさ~、ぶっちゃけ、あの子どう思う?
るぅと
るぅと
秋霖さん?
ころん
ころん
うん。
ななもり。
ななもり。
どうって、表情が読めない、地味子ちゃん?
ジェル
ジェル
っていうか、猫背だから顔見えないよな。
さとみ
さとみ
確かに!なんか、すごい他人行儀だし。
莉犬
莉犬
ちょっとトイレ行ってくる。
ころん
ころん
僕、嫌い。
ジェル
ジェル
率直やな-W
ななもり。
ななもり。
まあ、どっちかっていうとね。
〈 廊下 〉
莉犬
莉犬
(陰口はなぁ)
莉犬
莉犬
(まぁ、どっちかって言うと30:70くらいだよね。)
姉・秋霖
姉・秋霖
……
莉犬
莉犬
(あれって。)
ジェル
ジェル
ヤンデレってやつやな。
ななもり。
ななもり。
ホントにひなきちゃんと、正反対だよね。
莉犬
莉犬
(まだ話してる~!アウトだよ!!)
莉犬
莉犬
(明る目の声で)
莉犬
莉犬
あれ?どうしたの?秋霖ちゃん。
姉・秋霖
姉・秋霖
え?あ、
莉犬
莉犬
(そういえば、自己紹介してない)
莉犬
莉犬
あ、名前知らないよね、僕、莉犬2年
莉犬
莉犬
じゃなくて!なにしてるの?
姉・秋霖
姉・秋霖
いや、この子のご飯を取りに行こうと思って……
あ、この子を一人にしちゃダメだ。
莉犬
莉犬
僕も、水飲みにいこうかな。
〈 キッチン 〉
姉・秋霖
姉・秋霖
フルフルッ
莉犬
莉犬
(やっぱり怖いんだろうな。あんな悪口聞いた後だもんね)
僕だったら、ここを飛び出して号泣するだろうなぁ
莉犬
莉犬
猫、可愛いね
姉・秋霖
姉・秋霖
そ、そうですね。
莉犬
莉犬
もとから飼ってたの?
姉・秋霖
姉・秋霖
いいえ、私の部屋に居ました。
莉犬
莉犬
あ、
この猫が、音がしたり、ドアがしまった原因だ。
姉・秋霖
姉・秋霖
ガラガラッ(餌を入れる)
ニャー
モグモグ
姉・秋霖
姉・秋霖
良かった。
莉犬
莉犬
(笑ったとこ始めてみた)
ニャア!
姉・秋霖
姉・秋霖
食べ終わったみたいですし、戻りましょう。
莉犬
莉犬
あ、あのさ!
姉・秋霖
姉・秋霖
はい?
莉犬
莉犬
さっきの、聞いた?
なんか、このまま帰しても、罪悪感が…
姉・秋霖
姉・秋霖
コクン
莉犬
莉犬
ホントにごめん!!!!!
一気にあたまを下げた。 
なんか本当に申し訳なくて、
姉・秋霖
姉・秋霖
え?!(オロオロ
莉犬
莉犬
根はいい子なんだけど、あんなの聞いた後じゃ信用できないよね。
姉・秋霖
姉・秋霖
すぅーはぁー(深呼吸)
莉犬
莉犬
(ここで、なに言われてもしょうがないよ。)
姉・秋霖
姉・秋霖
いいですよ。顔をあげてください。
莉犬
莉犬
わかってる!誰かに報告されても仕方がない!でも、ほんとは優しくて!
姉・秋霖
姉・秋霖
分かってますよ。
莉犬
莉犬
え?
姉・秋霖
姉・秋霖
いい人達なのは、これまでの行動でわかってます。
姉・秋霖
姉・秋霖
仲間思いで、面白くて、
姉・秋霖
姉・秋霖
とっーーても!純粋で!
莉犬
莉犬
うっ、やっぱり気にしてる?
姉・秋霖
姉・秋霖
あの時の記憶が消える訳じゃないんですから!
そのときの、彼女の瞳には、揺らぎがなく、とても美しかった。
姉・秋霖
姉・秋霖
まあ、本人にバレないようにしてくださいよっ!(ニッコリ
その子の、満面の笑みは、ふんわりとしていて、少し、いたずらっ子のようなかわいい笑みで。
この笑顔に敵するものはないと思った。
莉犬
莉犬
(こんな笑顔…ずるいっ!)

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