さてと、今日の夜ご飯は何にしようかな
和食か洋食か…
中華も捨てがたい…
夕飯のメニューを考えてる私は、LDHのお家にお手伝いさんとして働いているごくごく普通の女の子
LDHのお家っていうのは、色んなグループの皆が暮らしてるお家
たまに皆の仕事のお手伝いもしてるけど、ほとんどはお家のお仕事
なんでそんなところに一般人の私が働けているかというと、
私の両親がHIROさんと親友で、HIROさんには小さい時から親よりも甘々に可愛がってもらってる
娘に溺愛するパパみたいな感じかな...笑
HIROさんがそれだけ私に甘いとメンバー皆も私を甘やかしてくれるわけで……
立派に何も出来ない子に育ってしまいました!!!!!!
そんな私を、このままじゃお嫁にいけない!と心配した両親がHIROさんにお願いして、いま働いてるLDHのお家に花嫁修業?としてメンバーと一緒に住みながら皆のお手伝いをしてます
幸いにも私はやれば出来る子だったみたいで、いまのところ問題なく仕事をこなしてる
あなた『よし、今日は和食にしよう』
スーパーに着いて美味しそうな魚を吟味しているとスマホが鳴る
画面を見るとTAKAHIROからだった
あなた『もしもーし』
TA「もしもし?あなたいま買い出し中?」
あなた『そうだよ~。今日は和食です!』
TA「え~、たかひろくんはハンバーグが食べたいな~。」
あなた『ただいまリクエストは受け付けておりません。また後ほどお掛け直しください。』
ブツッ
こういうワガママを言う奴がいるんですよ
問答無用で電話を切るとすぐにまた鳴り出すスマホ
あなた『この電話はお客様のイラついた感情によりお繋ぎできません。』
TA「地味に上手い声真似でそんな傷つくこと言わないで!」
あなた『用件をどうぞ。』
TA「もう!そんなに冷たくするとたかひろくん泣いちゃうぞ!」
きっとこの方は語尾にテヘペロ☆とかついてる感じで話しているんだろう
あなた『すみませんお客様、ご用件がないのでしたらこちとら忙しいので切るよ』
TA「ちょっと真似るならやり切って!怖いよ!じゃなくて、さっき家帰ってきたから迎えに行ってあげようかなって!」
あなた『もっと早くにサッと言える用件だったでしょそれ。ぜひともお願い。』
TA「うわー!あなたが俺に頼み事してくれたー!!かーわーいー、
ブツッ
たかひろ迎えにきてくれるなら結構買い溜めしとこうかな~
色々となくなりそうな調味料やなんやらも買って駐車場で待ってくれてたたかひろの車に向かう
あなた『一応ありがとうたかひろ~。』
TA「うん。なんだか聞き慣れないありがとうだね。でもあなた可愛いからめげない。」
あなた『って、なんで臣も岩ちゃんもいるの。』
車に乗り込むと後部座席に臣と岩ちゃんがお疲れ~とか言って普通に座っている
OM「たかひろさんがあなた迎えに行くって言うから着いてきた。」
あなた『え、なんで。』
TN「たかひろさんと二人っきりだと心配だから。」
あなた『まぁ、確かに。』
TA「ねえ!!!なんか色々と聞き捨てならない!!!」
たかひろがキャンキャン吠えてるのを無視して、私が帰り道に食べようと思ってたハーゲンダッツを袋から出すと後ろからすかさず岩ちゃんに奪われる
と思いきや、キャンキャン吠えてたたかひろが俺も食べる!!とか言い出して、ダメです!俺のです!ってキャンキャンワンワンうるさい犬っころ達
こんなところで出してしまった私が間違いだった
もう私のハーゲンダッツちゃんは戻ってこないだろう
そんな感じでキャンキャンワンワンうるさい車内で溜息をつきながらカーナビでTVを見てると、私の大好きな笑顔が画面いっぱいに写る
あなた『ちょっとうるさいわんころ達!』
TA「でたでた。あなたの大好きな直人く~ん」
そう、
私が物心ついたときから世界で1番愛してやまない直人
そんな直人がレギュラーで出ているモニタリングのCMが流れている
TN「家に帰ったらいるのに、あなたはいつもTV越しの直人さんにもキャーキャー言うよね」
OM「ほんとに(笑)いつになったら耐性つくんだよ(笑)」
そんなものつきません
いつもどんな時も可愛くてかっこよくて、あんな人類の神秘が目の前にいたら毎日がバラ色…いやRAINBOWだよ
3人を無視して食い入るように直人を見る私
その顔はきっとすごくだらしなくニヤニヤしてる
CMが終わっても可愛いな~可愛いな~って心の中でニヤけていたら少し離れた家の駐車場に着く
TA「は~い!着きましたよ~!あなたの直人くんタイムは終わりですよ~!」
あなた『はあ~、迎えに来てくれたのがなんで直人じゃないんだろう…。』
TA「あなたちゃん!?よく見て!?仮にも世間ではイケメンで通ってる3人組が目の前にいるんだよ!?え、てか待って!せっかくか弱いあなたを気遣って迎えに行ってあげたのに!!ひどいわこの子!!」
あなた『……イケメンだけどさ。違うんだよ。こう、パァ~ってさ、パァ~ってならない。』
TA「後半に対しては無視!!!!」
TN「ねぇ臣さん。俺らパッとしないイケメンってこと?」
OM「多分あなたの中でパァ~っていうのはなんか羽ばたいてるじゃね?」
そんな会話をしながら3人が私の大量に買った荷物を持ってくれて駐車場から家まで歩く
帰宅すると何人かメンバーも帰ってきていて、広い玄関には男物の靴がズラッと並んでいた
ただいま~とリビングのドアを開けると、さっきまで画面の中にいた愛しい人が優しい声でおかえり~と返してくれた
あなた『直人!!!ただいま!!!お疲れ様!!!今日のご飯この前直人が食べたいって言ってた和食だよ!!!それとさっき岩ちゃんにハーゲンダッツとられたの!!ムカつく!!慰めて!!』
NT「う、うん!相変わらず情報量が多いよあなた!1個言ったら1個返事が返ってくるまで待って!?」
あなた『話したいことがたくさんありすぎて待てない!!とりあえずおかえりのハグして!!』
TA「ねえ、もう毎度だけどこの温度差に泣いちゃう。」
TN「俺もっす。しかも絶対俺、直人さんに怒られるやつ。」
悲しむ犬っころ達を横目に、大好きな直人に会えた嬉しさで次は私がキャンキャン吠えている
はいはい、おかえり。とハグしてくれた直人に、今日もかっこいい!特に前髪!いつもよりセットがゆるい!かわいい!と、その日会った時には絶対どこか1つ褒めるというあなたの行事
RJ「その行事終わったらご飯作ってあなた~。お腹ぺこぺこ。」
お腹を空かせた隆二がソファからぴょこっと顔を出す
あなた『ごめんね隆二!もう作るよ〜。』
パタパタとキッチンに向かって夕飯の準備を始めようとすると、俺もなにか手伝おうかと直己もキッチンに来てくれた
でもきっとみんなお仕事で疲れてるし、ありがとう大丈夫だよ。とだけ言ったら、なにか手伝えることあったら呼んでねってソファに戻って行った直己
2人目のリーダーは本当に優しさの塊です
直己の優しさに感謝しながらもくもくと料理をしていたら、廊下からパタパタと足音が聞こえてきた
KR「あなた俺のこの前買うたジャージ知らへん?」
あなた『知らへんがな』
KR「お前はいつになってもへったくそな関西弁やな~(笑)」
私のエセ関西弁にいつもケタケタ笑う健二郎
あなた『いつものとこになかったの?』
KR「ないねん。どこいったん俺のジャー………おい!隆二!!!それ俺のジャージや!!!」
辺りを見回す素振りをして、ちょうど見覚えのあるジャージを見つけたと思ったら、自分の物かのように健二郎のジャージを着ている隆二
ソファに寝転がっていた隆二の頭を健二郎がバシッと叩くと、いって~とか言いながらゆっくり起き上がって、これ健ちゃんのだったの?(笑)って半笑い
それこの前山下さんがめっちゃかっこええジャージ買うて~ん!とか言いながらみんなに見せびらかしてたじゃん今市さんよ
ほんと話し聞いてないなこの人
しかも自分のじゃないのに普通に着てしまうのがさすがです今市さん
隆二の隣に座っていたELLYはそれを見て爆笑
EL「俺ずっと気付いてたけど面白すぎて言えなかった(笑)」
NT「俺も!!笑」
そう言うELLYにハイタッチしながら直人も爆笑
RJ「かっこいいジャージだなぁと思って着ちゃった(笑)」
KR「そうやろ。めっちゃかっこええやろ?隆二もこのかっこよさわかるか?ってちゃうやろ!!!!まだ俺1回しか着てへんねん!!自分で買え!!」
あなた『そうだよ隆二~。健ちゃんにバレないように着なきゃ~。』
KR「んー?あなたさーん?ワタシノオハナシキイテマシタカー?」
あなた『マイネームイズあなた!ハブアナイスデイ!』
KR「意味わからんわ!!バッドデイやろ!!全然いい日ちゃうわ!!」
RJ「まぁまぁ健ちゃん、そんなに怒ると血圧上がるよ?」
KR「せやな、1回落ち着こ…って元の原因お前や!!今日は隆二飯抜きや!!!」
RJ「え!!!!無理!!!!あなたちゃんとご飯作ってね!!」
あなた『隆二は梅干しご飯かな~。』
RJ「大変申し訳ありませんでした。このジャージは丁重にお返し致します。」
毎日こんな風に楽しいLDH家です(笑)
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!