朝ぼくはどうくつの中にさしこむたいようの光にあたった。
ぼくは小さなあくびをして起きた。昨日はゆめのような一日だったけど、やっぱりこれは現実なんだとぼくは思った。隣にハオリさんがいる。
今までお父さんのきげん取りをして、毎日毎日暴力を受けているだけでそれ以上のことは何もしなかった。でもこれはきっとチャンスでもある。ぼくはがんばって兄と姉に会うと輝く太陽にちかった。
ハオリさんの声がどうくつ内にひびき渡った。
ぼくは正直に答えた。寝起きで頭が回ってなかった上にきのうのできごとがあまりにも非現実的すぎてまだ信じ切れていない気持ちがあったからだ。
ハオリさんはぼくの肩に手をおいて安心させるように言った。
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それから数分後、ぼくたちは朝食を終えてどうくつを出た。外にはとっても広い森が広がっていて、きれいな空気がただよっている。
ぼくは返事をしたものの、内心不安だった。本当にぼくなんかが使えるようになるんだろうか?
するとハオリさんはぼくの心を見透かしたように言った。
ハオリさんはやさしくわらいかけながら、ゆっくりと手をのばし、近くの大きな木に向かって軽くふった。そのしゅんかん、木々がざわめき出し葉っぱ一枚一枚が空中でまいおどり始めた。
まるでいのちをふきこまれたかのように美しく動いている。そのこうけいを見てぼくは息をのんだ。
思わず声に出てしまった。こんなことができるなんて…
ハオリさんの言葉に勇気が湧いてきた。
こうしてぼくの修行は始まった。これから待ちうけている試練や困難について考えるよゆうもなく、ただ夢を叶えることへの期待感だけで胸がいっぱいになるのであった。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。