第4話

私(仮)三人目。
15
2021/01/09 23:22
前の景色に戻り、ドラムロールを聞いて、視界が一転。
もはや慣れてしまった。
あなた
…月
瞼を開けば、そこは雲の上。
月が、とても近かった。
久しぶりに見る月に見とれていると、恐る恐るといった様子で肩を叩かれた。
男の子
どうも
あなた
あっ…はい
男の子
キミが、僕の前世…ですか?
あなた
そうだよ。よろしく
丁寧な言葉遣い、何より整った顔が目の前にあると少し緊張してしまう。
すぐ目の前にあるからか、彼からは「綺麗な月」を感じた。
あなた
那月…那月って、呼んでもいい?
那月(なつき)
ご自由に。
そう言った後、私にもう用はないのか、はたまた月がものすごく好きなのか。


那月くんは、真隣に腰掛けて月を食い入るように眺めている。


さらさらと、長めの髪を揺らしながら。
他の二人より素っ気ない。
けど、不思議と心地いい。
さて、一人を選ぶなんて私には出来るのか…?

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