<佐野side>
今日はオフ。
せっかくの休みだというのに、朝早く目が覚めた。
昨晩、俺の愛を一身に受け止めた誠也くんは未だ夢の中。起こさぬよう、そっとベッドを抜ける。
顔を洗って、ソファに座りなんとなく部屋を見渡す。
夏の日差しがレースカーテンをさらに白くさせ、
朝の涼しい風が裾を翻す。
窓辺に置かれた趣味のパルダリウムたち。
その横に、最近ハマったといって誠也くんがお迎えした観葉植物がひとつ。
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「誠也くん、それどしたん?」
「ん?佐野がそれやってんの見て、ええなと思って買ってん」
「ふふっ…そっか!それなんて名前なん?」
「アイビー」
「へぇ~見た目も名前も可愛らしいなぁ」
「誠也くんみたいやね」
「あほか、なに言うとんねん」
「これ、横に置いてもええ?」
「照れちゃって~笑もちろん!」
「ん、ありがと」
ぼんやりと、少し前のやりとりを思い出した。
「んぅ…さのぉ?もう起きたん?」
のそのそと眠気眼をこすりながら、
こちらに向かってくる愛しい人。
「おはよ誠也くん」
「ん、はよ…」
ぽすっと横に座り、俺の肩に寄りかかってくる。
「起きんの早いな、なにしてたん?」
「目覚めちゃって…ぼーっとしてた笑」
「ふふ…そうなんや笑」
朝が弱いせいもあってか、
普段と違ってふにゃふにゃしとる。
「そういや、なんであの子にしたん?」
「あの子って…ああ、アイビー?」
「そうそう」
「お店の人にきいて、育てやすいって言うてたし、見た目もええ感じやったからな」
「まあ、それだけやないけど…」
「え、なに?なに隠しとるん?」
「教えへん…笑」
「ええや~ん!教えてよぉ!」
「…花言葉」
「え、あ、花言葉?観葉植物にもあんねや」
「らしいで」
「へぇ…で、なんて花言葉なん?」
「それは教えへん」
「なぁんで!!」
「知りたきゃ自分で調べや」
ふらっとまた寝室に向かってしまった。
調べやって言うから調べたろ。
えーっと、"アイビー 花言葉"っと。
検索結果の1番最初に出てきたのは、
『永遠の愛』
ドタドタドタッ
「せいやくぅーーーん!!」
ボスッ
「なんやねん、うるさいて」
ベッドにダイブして、
俺は構わず誠也くんを抱きしめた。
「もぉ誠也くん愛してる!!」
「なん…もう調べたん笑」
「永遠の愛とか…泣けてくるて」
「あ〜…そっちな」
ん?
「なに、それしかないやろ」
「裏の意味あんねんで」
「裏?なにそれ、怖いんやけど…え、なに呪うとか?!」
「ちゃうて笑」
「じゃ、なに!!教えてよぉ」
「検索結果、最後まで見た?」
「え、1番最初のしか見とらん」
「そ、じゃあ、俺は教えたで」
「誠也くぅ〜ん!寝ないで!」
「(無視)」
ええよ、見たらええねんな!
「え〜っと…え、そゆこと?///」
『死んでも離れない』
end.











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!