〈佐野side〉
はいはいはい。
ごめんなさい、僕が間違ってました。
腕だけじゃありませんでした。
今回やたらと近ない?距離。
いや、前からか。
3~4人掛けのソファなのに、俺にぴったりくっついて
小島くんお手製チャーハンを頬張る誠也くん。
おん……いや、恋人ではありますけど?
付き合いも長いし、多少の慣れはあったとしてもさ?
誰もドキドキしなくなったなんて言っとらんで。
俺から好き好きアピールしまくってるけど、
近づかれたらよゆうでドキドキしてますけど?
もう一生ドキドキしてると思う。
そんなことを考えながら、俺もチャーハンを食べる。
「誠也くん…おいしいね!」
たまらず抱きしめる。
「うまいな!」
カメラの前やけど、雰囲気に酔っているのか、
ふわふわした誠也くんの笑顔。
ほんまに愛おしい。
ツンツンしてて、でも可愛くて、
無意識にあざとくて、距離感バグってて、
色んな表情をみせる年上彼女に、
俺は今日も沼っとる。
end.











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。