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第1話

母も諦める兄。
あたしには兄がいる。

6つ年の離れたアニキ。

アニメやマンガのお兄ちゃんっていいよなぁ。

かっこよくて、頭良くて、運動神経抜群で優しくてドSで……完全無欠の自慢のおにいちゃんって感じ。

え?うちの兄貴がどんな人かって??


そりゃあ……もう、うん。

これはあたし目線のアニキとのバトル日記────

ママ〜。今日の夜ご飯なーに?
今日はね、華紀の好きな八宝菜ってばあちゃんが言ってたよ。
やった。キタコレ
金曜日夕方、学生にとっては長い長い1週間が終わり心の踊る週末。あたしは母の車に揺られ祖母の家に向かう。

祖母の家は実家から車で20分ほど。
高校生なり寮生活となりはや3年。
私が週末祖父母の家に行くことはもはや週間となった。

何かと気を遣う寮生活を送る中で週末に祖父母の家で精一杯ダラダラすることがあたしの小さなストレス発散方法。

まぁ、でもきっと今週もあいつがきっといるからなぁ……

プルルルルルプルルルルル

ママとの会話を遮るようにドリンクホルダーに置いてあるママの携帯が鳴る。
ん?お父さんかしら。
Bluetoothでナビと繋がれた母の携帯は電話がかかるとナビに電話番号が表示されるが、表示された番号は父のものではない。
あぁ、豚だわ。

うちの兄貴の原野 純之介。
通称"豚"
あたしより6つ年上の24歳。
大企業で働くサラリーマン。
身長181cm 体重100キロ。デブ。
そして、自己中。ナルシスト。嘘つき。
典型的な自分に甘く人に厳しく主義のゆとり世代代表。
常にあたしの敵。

まぁ、きっと今どうこうあたしが言ったって具体性が無く何も伝わらないだろう。
お兄ちゃんのウザさは後々わかるとして今のところ"とにかくやばいやつ"ぐらいの認識をもっていただけたらそれでいい。
先にある程度分かってて貰わなきゃイライラしすぎて脳血管切れたら大変だからね。

とりあえず、くそ兄貴の紹介はこのぐらいにして話を進めよう。

面倒くさそうに母が通話ボタンを押す。
すると聞こえてくる耳障りな甲高い声。
純之介
あ、ママ〜?
今ばあちゃんち着いたんだけど着替え部屋に忘れたんだよね〜。どーせ華紀連れてくるんでしょ?ついでに俺の部屋の着替え持ってきてよ。じゃあ、よろしく。
もう出たん……ってもう切れてるし。ほーっんとに人の話聞かなさすぎ
ママの返答を聞かずに一方的に自分の言いたいことだけ言い、切る。いつもの事である。

お兄ちゃんは日本自己中協会の会長なんじゃないかなって思うぐらい自己中。

世界のもの、人全てが自分のために生きていると勘違いでもしてるんだろうと思う。

俺とものは俺のもの、お前のモノもオレのものって。ジャイアンかよ。いや、顔と体型なら見えないことは無い。

どーせならば、利己主義の手本として国家のサンプルにでもしてほしい。
サンプルにしてくれれば、今までいらいらさせ続けられたこのお兄ちゃんの自己中な所も誰かのためになってるからと自分への呪文ができるからね。
もうここまで来たのに今から家帰るの?
もうおばあちゃんの家は目と鼻の先。

今から家に折り返してまた来るとなると一時間はかかってしまう。
はは、なわけないでしょ。
忘れた豚が悪いんだから全裸で変質者で捕まれ〜って感じよ笑
ママが笑いながらいう。

ただお兄ちゃんの自己中に振り回されてるだけの家族なんかじゃない。

うちの家族は"強い"のだ。

ママもお父さんもあたしもみーんな強い。

じゃなきゃとっくの昔に家庭崩壊でもしてるっつーの。

あんな奴の言う事聞いてたまるかって感じだよね
そーよそーよ。
忘れた自分が悪い。どーしても必要なもんなら仕事終わりにどーせ暇なんだし取っていけってことよ。
そんなことを言いながらお兄ちゃんのいる家に向かう。

原野家、今週も騒がしくなりそうです。

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🍅  華橘  🍅
入賞者バッジ
🍅 華橘 🍅
華橘で、((はなたちばな))と申します🙇‍♀️ 更新はとにかく気まぐれです🤦‍♀️ 🌸 『刹那〜織姫と彦星と私とあなた〜』 第4回プリコン 入賞させて頂きました 🌸 漫画のような恋愛に憧れてる看護学生JKです✌️ ですが、現実はそう甘くなく、漫画に書いたようなダメ男ばかりと関わって参りました。 さぁみなのしゅう小説の中ぐらい夢を見ようじゃないか! ヒロインはなぜかヤンデレちゃん多めです🤦‍♀️🤦‍♀️ 恋愛話はハッピーエンドじゃないと面白くない!なんていう謎のポリシーを持っております。 1日の終わりに少しの時間で読んで少しだけ幸せになれる物語をモットーに書いております🤓
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