テテsidepart②🐯
俺以外のみんなはジニヒョンとソヨンさんの話に夢中でだれも着信音に気づいていない。
グガの友達とかなら代わりに出ようって思ってたけど
さすがに出れるわけがなかった。
これ以上あなたに嫌われたくないから。
でもなかなか着信音は止まなくて、
だんだんと
着信に気づいているのに無視していることに罪悪感を感じる。
もう一度グガのからだを揺さぶり、耳元で名前を呼ぶが一向に起きない。
まだ鳴り止まない着信音に
俺はなんだか嫌な予感がした。
この電話に絶対に出てあげないといけないような気がした。
ごめんね、俺で。
そう心の中で謝り、
俺はグガのスマホを手に取り、電話に出た。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!