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“ あの日 ”から私の全てが変わった。
天の呼吸を継ぎ、苗字を変えた。
天の呼吸の指南書を読み込み、
自分の呼吸と異なるところを直した。
少しでもリオに近付きたくて、
相応しいって思ってほしくて、
その為に何度、偽った事だろう?
辛い時には笑顔を浮かべて否定して、
その裏では自分の中の怒りと憎しみの感情が
暴れ回って、
その度に “ 大丈夫 ” と言った。
いつか本当に壊れてしまうかもしれない。
乾いた笑顔を誰かに向ける度に
私の心は軋んだ。
でも、貴方の事が大好きだったから。
ずっと一緒に生きていきたかった。
でも、それは叶わない事だったから。
仕方のない事だったから。
なら、せめて___。
君の望んだ鬼の居ない世界を作る。
これが私に出来る事。
鬼を1体倒せば何人の人が救われる?
上弦なら、無惨なら、もっと大勢の人が救われる。
だから私は、
負けちゃいけない。
コイツはどこまで腐っているのだろうか。
その甘ったるい声に反吐が出る。
今まで我慢していた事が
スルスルと声になって出て行く。
ずっとコイツを倒すだけの為に、生きてきた。
リオに救われた命。
必要とされてなかった私を救ってくれた
唯一の人。
もう生にしがみつかなくて良い。
自分の思うままに、___自由に、
無一郎の声が耳に届く。
心細そうな、小さな声。
何も言ってなかったから。
私が復讐心だけの為に生き永らえている事、
本当はもう、死んだっていいって思ってる事。
何も言ってなかったのだから。
そう謝罪の言葉を口にして
童磨へと走り出した。
後悔は何も無い。
寧ろ今は___。
燃えるような熱さが身体中を支配していた。
最近、「 夢小説朗読 」という行為が
TikTok Twitter 等で問題になっているようです。
一応のため、私自身の小説も
鍵掛けさせて頂きます。
ご迷惑をお掛けし、本当に申し訳なく思っています。
騒ぎが落ち着き次第、
解除していきますので何卒宜しくお願い致します🙇♀️
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。