第27話

☔️ 追悼の雨
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2023/01/03 10:24




リオの身体から暖かさが消え始めた時
柱と隠が着いた。


テキパキと事後処理を始める隠を見て
涙が流れた。





この人達はこう言う現場に慣れてるんだなって。
日常的にある事なんだなって。


リオを抱きしめながら
ずっと泣いてた。




悔しかったからか、寂しかったからなのか、
それは止まる事知らなかった。






幸せってすごくもろい。
誰かが丁寧に扱わなければ、直ぐに壊れてしまう。



それが大切なもの程、
無くなった時の虚しさは大きい。







リオは、鬼は、
その事を分かっていたのだろうか。






いや、分かっていなかったのは自分だ。









分かったふりをして
憧れただけの鬼殺隊に入って








結局、何をしたかったのだろう。








自分の事が分からない。







答えを求めようにも、
答えをくれる人はもう、居なくなってしまった。



私の中で疑問が溢れ出す。










私は何をしたかったのだろう。






私は何を望んでいたのだろう。







どうしてリオは死んでしまったのだろう。








どうして、いつも悪い方向に進んでしまうのだろう。











分からない、分からない分からない分からない












でも、時間が経つにつれて結局は私が悪い。
そう結論に辿り着いた。






ーーーーー



それから全てがどうでも良くなって、
鬼に情けを掛けるのも無意味に思えて。



リオが大切にしていた事も思い出せなくなって。









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寒かった。

羽織りに降り掛かった雪はやがて小さくなり消えた。











リオの身体も、降りしきる雪も、

何もかもが冷たかった。












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