酔っ払った(?)2人に挟まれながら、縁側に座ると
もう空は夕日が沈み、淡い碧の色で染め上げられた美しい空が広がっていた。
周りに光がほぼ無い博麗神社の縁側から、星座はハッキリと見えていた。
空には、2つの違う光の星が輝いていた。
2人に左右の腕を縛るように抱きつかれた。
小さい頃、お母さんが月に行った時、
心配性の魔理沙さんが、魔理那の世話もあるのに育ててくれて
妖夢さんも、幽祈の世話も、幽々子さんの家事もあるのに、魔理沙さんと一緒に育ててくれた。
迷惑かけたことも
笑ったことも思い出して
…
ドタドタと博麗神社の床が鳴っている。
酔っ払ったようにみせかけた、2人の親子が1人の少女を追いかける。
双子座は、輝き方が2つの星で違う。
神の血を引いた弟、ただの人間の兄。
違う運命をたどる2人の双子は
兄弟愛によって
兄と弟は共に黄泉の国へ上がって行った。
兄と一緒に生き、死に、同じ時を共にしたい弟。
弟と違う事を恨まず、共に生きる時間を共にしたい兄。
そんな双子座の2人は、黄泉の国の神、プルートによって星座になった
今も2人は、共に時間を生きている。
輝き方は違えど、時間を共にする事は、出来るのだ。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。