寝室に入って、怒りに任せて
バタンとドアを閉める。
そして、頭から毛布をかぶった。
あーあ、喧嘩してしまった····。
こんな風になるなら、
待たなきゃよかった。
眠いのに頑張って起きてたのに
これじゃ何の意味もないじゃん····。
マイナスな気持ちが頭の中をぐるぐる。
そしたら、
コンコンとドアをノックされて、
そーっと人の気配を感じた。
かと思ったら毛布を剥ぎ取られて
毛布の代わりに涼介くんにくっつかれた。
ムカついて、暴言を吐きまくるけど
離してくれなくて。
むしろ身体に回された腕の力が
強くなってる気がする。
涼介くんは不意に声を絞り出してそう言った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。