第8話

朝早く
997
2018/08/23 12:44



朝、目が覚めると

あなた
涼介くん?



呼んでも、なんの返事もなくて、
部屋を探したけど涼介くんはいなかった。





まるで昨日のあの幸せな時間なんて
なかったかのようで。





その事実にだいぶ寂しく思ってしまう。





けど、そんなところで考える時間もなくて
今日も仕事をしなければならない。





頬を叩いて気合いを入れた。





それから朝ごはんを作ろうと、
キッチンに向かうと

あなた
え、嘘·····



そこには、朝ごはんと思わしき食べ物が
ラップをかけられて置いてあって。





" 食べとけよ "





雑に書かれた手紙が一緒に置かれていた。






もうたったそれだけなんだけど、
心が熱くなる。






だって絶対、朝早かったのに。
わざわざ、朝ごはん作ってくれるなんて···。






好きが増すって。

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