第5話

五輪の華
589
2019/05/19 13:42
竜二
ほぅ…
ストーカー…か
はい…
最近、どんどんエスカレートしてきて…
どうか、助けてもらえないでしょうか?
竜二
あぁ!
私で良ければ
力になる。
力強い返答に凄く安堵し、今までの緊張感が消え、へたりとその場に崩れそうになった。
竜二
あぁ!
そうだ!
君の連絡先、交換してくれないだろうか?
色々連絡することもあるだろうし
あ、はい!
わかりました。
私は竜二さんに、連絡先を教え交換することにした。
竜二
ありがとう。
じゃぁ、電話するから
登録しておいてくれ。
はい!ありがとございま…す…

一気に血の気が引いていくのを感じた


この電話番号…

知ってる…

忘れるわけない

あんなにかかってきた…番号だもの



……え……
竜二さんの方を恐る恐る見る


にっこり笑みを浮かべ嬉しそうに携帯を見つめる竜二さん…

その笑みには、先ほどとは全く違う
安心感には程遠い
恐怖しか感じない笑み
竜二

どうしたんだ……?雫?
あっ、



今気づいた…
この人…私の手を…握ったままだ……
あっ…ぅ…
竜二
疲れただろう?もう、遅いし…
今から、"私達"の家に帰ろうか?
……君は眠っていなさい。
大丈夫。心配するな。一緒にいるからな。

じゃぁ、おやすみ。
私の意識はそこで途切れた

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