ふぉいside
もうすぐ俺とりゅーが付き合って3年目の記念日を迎える。
東京では同性愛が認められとるけん、そろそろ結婚したいなって思っとった。
しかも記念日の日にサプライズしたいって思った俺はりゅーより早く起きて社長に電話したり式場を探したりしていた。
もちろん母親にも電話してりゅーの事を認めて貰えるように頑張った。
けどりゅーにバレる訳にはいかんけん、りゅーが起きてきたらすぐ消して隠してた。
この行動がりゅーを傷つける事になるなんて思わずに。
~記念日2日前~
この日も早く起きてパソコンをつけた。
最終確認しながら母親に電話をかけた。
いつの間にかりゅーは起きていたらしく俺の後ろに居てパソコン越しに目が合った。
電話を切りりゅーの方を向くと泣いていた。
りゅーは泣いてることに気が付かなかったのか自分で頬を触り少し驚いていた。
それでも泣いてないと強がるりゅー。
だけど俺には泣いてる理由がわからなかった。
バレてないと思っていた俺はりゅーの言葉に驚いた。
りゅーは悲しそうに呟いた。
けどサプライズやし言う訳にはいかんけん俺は隠そうと思った。
りゅーには何も話してないけんね疑われても仕方ないとは分かっとる…。
りゅーを抱き寄せようと手を伸ばしたが払い除けられてしまった。
りゅーはお揃いで買った指輪を俺に投げ捨て家を飛び出してしまった。
俺は探そうと思い着替えたりしたがむやみたやらに探しても見つからんことは分かっとるけん、手当り次第電話をすることにした。
社長
銀太
まあ銀太は寝とるけん出ない事は分かっとった。
脇
メンバーの所にはいなくてその後、チバ・シノ・JP・はてにゃん・飯田、色んなやつにかけまくったけどみんな「知らない」って言ってた。
最後、残ったのはりょうま。
「居る」っていう答えが返ってくることを願って俺は電話をかけた。
俺はりゅーが見つかって心の底から安心した。
りょうまの家行ったら考えてたことを話してちゃんと謝ろうって決めた。
財布とケータイだけ持ち急いで家を出た。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。