まるside
毎朝俺は絃歩の腕の中で目を覚ます。
俺の方が小さいけん目を開けると鎖骨が目に入るんやけど今日もまた絃歩の鎖骨には1つの赤い華が咲いている。
起こさないようにそっと抜け出しベット横にある引き出しから手鏡を取り出し自分の鎖骨を見るともちろん華が咲いている。
絃歩は俺のもの。 俺は絃歩のもの。
変な虫が付かんように所有印は定期的に付けとかんとね。
目を閉じいても整ってる綺麗な顔。
染めすぎて少し傷んでる髪。
俺を沼に落とす綺麗な唇。
俺を触るゴツゴツした感じの指。
全部が愛おしくてずっと見つめてたいけど、仕事やけん起こさないかん。
絃歩はいきなり俺の手を引き抱き締めてきた。
絃歩は俺の首筋に吸い付き印をまた1つ増やした。
絃歩は起き上がり俺が付けるのを待っている。
絃歩が事務所に行きたくない理由は、社長にキスマーク隠せって言われるからなんよね。
仕事が終わったらまたキスマークを付ける約束をして絃歩を起こし、なんとか遅刻ギリギリで事務所に着いた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。