あなた『美味しいです!』
恭平『良かった』
恭平さんが作ってくれたのはサンドイッチ。
簡単な料理だけれど、恭平さんが作っただけで特別になる。
私は口いっぱいに頬張った。
恭平さんはそれを見つめる。
あなた『…なんでそんな見るんですか』
恭平『いや、可愛ええなって』
そう言って優しく頭を撫でる。
真顔だけれど、何故か愛おしそうに見えて。
こっちまでドキドキしちゃう。
恭平『今日、もう帰んの?』
あなた『…もうちょっといたいです』
恭平『じゃあ、仕事ついてくる?安全な場所はあるから大丈夫や』
あなた『いいんですか?』
恭平『あぁ、ええよ』
私はカフェオレを飲みながら恭平さんを見つめる。
恭平さんの首元のネックレスが気になる。
恭平『…』
あなた『…!』
恭平さんはネックレスを外すと
私の後ろにまわり、私の首につけた。
恭平『…欲しそうやったから』
あなた『…まぁ』
恭平『嫌やった?』
あなた『嬉しいです』
たしかに、おしゃれで気になってた。
でも、恭平さんの首から外れると
何か違うようで。
あなた『…恭平さんとお揃いのネックレスが欲しいです』
恭平『…可愛ええ』
そう言って後ろから抱きしめてきた。
髪がくすぐったくて笑ってしまう。
恭平『…仕事前行くか』
恭平さんがボソッと呟いた。
あなた『どこに?』
恭平『秘密』
そう言って優しくうなじにキスをした。
うなじへキス
その意味は
“守ってあげたい”
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。