少し経った時、店員さんが来た。
優しそうな顔をしている。
店員『そちらの女性は?』
恭平『あぁ、彼女や』
そう言って肩を引き寄せた。
恭平さんを見ると優しい顔で見つめる。
店員『高橋様の元に、素敵な方が現れて良かったですね』
恭平『そうやな』
店員『こちら、サービスでございます』
そう言って恭平さんにネックレスの箱とは別の箱を渡した。
恭平『?』
店員『オリジナルのハンカチ2枚でございます』
恭平『あぁ、ハンカチか』
店員『お揃いのものを持っていると心も通じ合える気がしませんか?』
そう言って微笑んだ。
素敵な店員さん。
恭平『たしかにな、ありがとう』
店員『はい、お仕事頑張ってください』
恭平『あぁ』
すると恭平さんは私の手を握って店を出た。
そして車に乗る。
恭平『気に入ったんか』
あなた『可愛いデザインですもん!』
恭平『これとちょっと違うんやな』
私は2つのハンカチを見る。
可愛い。
恭平『違うやつやけど、2枚使うか?』
あなた『だめです!恭平さんとお揃いじゃないと意味ないですもん』
恭平『…可愛い』
そう言って優しくキスをした。
あなた『恭平さん!外ですよ!』
恭平『車の中や、外ちゃうよ?』
そう言って意地悪く笑う。
そのままキスを続けた。
恭平『…』
その時、恭平さんが何かを見ていたなんて知らなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。