第7話

なな
1,061
2021/01/06 23:00
朝、目が覚めると綺麗な寝顔が隣にあった
そうか、めめが泊まったんだった
抜け出そうにもめめの腕が重くて抜け出せない

仕方ないので近くにあった携帯をいじって過ごすことにした
携帯の電源を入れるとそこにはおびただしい量のメッセージと電話が入っていた

樫「うわ、ほとんど大介くんじゃん」

メッセージ送るのもめんどくさいから電話をかけた
起きてるかな?

プルルル…
ガチャ
佐『もしもし!あなた!?ねぇ、なんで返信してくれないのー!』

樫「大介くん起きてた(笑)」

佐『(笑)じゃないよ!俺が昨日どれだけ心配だったか!』

樫「なんで心配なの?」

佐『友達って男かな?とか女だったら実は彼女なのかな?とか男だったら襲われてないかな?とか!』

樫「いや、仮にもジャニーズに入所したんだから女連れ込んじゃダメでしょ(笑)そもそも彼女いないし
そんで男に襲われるってそんなことある訳ないでしょ!」

佐『彼女いないの!?良かったぁー!あなたは可愛いから絶対襲われる!』

樫「男だけど襲われなかったぞー」

目「…ん、電話?」

樫「あ、起きた。大介くんまたレッスンで会おうねー!」

佐『あ、ちょっ!まって…!』

ブツッ

目「俺邪魔だった?」

樫「めめが邪魔だったらここで電話なんかしないよ(笑)僕そろそろ準備しないといけないんだけど、朝ごはん作るから腕退けてー」

目「ふわぁ…ぁい」

樫「寝起きのめめ超可愛いじゃん(笑)」

めめの頭を撫でながら言うと

目「もっと撫でてー」

珍しく甘えてくるからしばらく頭を撫でてやった


朝ごはんを一緒に食べて一緒に事務所に向かった


樫「じゃあ僕ここだから」

目「うん、泊めてくれてありがと」

樫「いいえ、またおいで!」

手を振ってめめとは別れた
ガチャ
樫「おはよー!」

阿「おはよう、ここ座って」

渡「早く座って」

佐「今すぐ説明して」

樫「え、三人ともどうしたの?」

レッスン室に入るなり僕に椅子に座るよう指示してくる三人

佐「昨日男と一晩一緒だったよね?」

樫「うん、電話で言ったじゃん」

佐「電話したとき布擦れの音と男の声聞こえたんだけど、もしかして一緒に寝たの?」

樫「流石にお客様をソファで寝かせる訳にもとかいろいろ話してて結局一緒にベッドで寝ることになったんだよね」

阿「うわ、まじか」

渡「ないわ」

樫「え、皆友達と同じベッドで寝ないの?」

佐「俺らとあなたは違うじゃん」

樫「え、一緒じゃないの?」

佐「違うのー!可愛い自覚を持って!」

樫「えー、なんだそれー」

阿「とにかく男とは別のベッドで寝て!」

渡「泊まるのも嫌だけど、そこは目を瞑ってやるから」

三人が激重彼氏すぎて対応に困るんだけど、

ガチャ

宮「おはよう」

岩「やっぱり囲まれてる(笑)」

深「お前らー、気は済んだかー?」

救世主あらわる!

樫「三人とも!助けて!!」

岩「ねえ、涙目じゃん(笑)」

樫「本当にこの三人怖いんだって!」

宮「佐久間、阿部、翔太、もういい?」

佐「約束してくれたら解放する」

樫「え、男と同じベッドで寝ないこと?」

深「え、同じベッドで寝たの?」

宮「それは俺たちも許さないよ」

岩「今すぐ約束して」

あれ、救世主だったはずなのにいつの間にか敵になってる

樫「わかったよー!約束する!」

佐「よし、解放してやろう!」

樫「あー、怖かった」

解放された後は皆とハグした




近々ライブがあるらしいので僕の加入はそこで発表される予定だ
今日はそのライブの練習
他のジュニアの子何名かも来ててその子たちとも合わせるらしい

樫「他のジュニアの子何人来るの?」

深「今日は二人って聞いてるよー」

樫「そっか!会うの楽しみだなー」

岩「あ、噂をすれば来たぞ」

「「おはようございます!」」

樫「あ!めめ!」

目「あなたじゃん!え、なんで?」

樫「言ってなかったよね、僕SnowManに加入することになったんだ」

目「まじか、凄いじゃん!通りでダンスが上手だったんだね」

めめと会話に花を咲かせてると後ろから照くんに抱き締められた

照「目黒と知り合い?」

樫「うん!昨日レッスン室で自主練してたときにめめが来てさ!そんで仲良くなった!うちに泊まったのもめめだよ!」

照「……"うちの"あなたがお世話になったね」

なんかうちのが強調されてたのは気のせいかな?

目「いえ、あなたにはダンス教えて貰ったりご飯作ってくれたり一緒に寝てくれたりしたんで、むしろこっちがお世話になりましたよ」

あれ、なんか空気が不穏…


「あの、今日よろしくお願いします」

めめの後ろにいたジュニアの子が話かけてきた
挨拶しなきゃ!

樫「挨拶遅れました!僕、先日SnowManに加入させて頂きました樫木あなたです!今日はよろしくお願いします!」

「今まで見たことないんですけど…」

樫「数日前にジャニーさんが声をかけてくださって入所したので、ジュニアの皆さんとは面識はないですね」

「なんでそんなヤツがグループに入ってるんだよ…」


ボソッと言われた一言に翔太くんがすぐ反応をする


渡「お前今何て言った?」

「だって入所してすぐのヤツ普通グループに入れないでしょ」

渡「それはあなたはSnowManに入れるくらいの実力があるってことだよ!」


翔太くんがジュニアの子の胸ぐらを掴み怒鳴る


「どうせ、ジャニーさんに賄賂でも渡したんだろ!?」

渡「お前っ!!」


翔太くんが腕を上げジュニアの子を殴ろうとする


バキッ


樫「いっ、た」

渡「あなた!なんで…」


ジュニアの子が殴られる前に僕が割って入ったので僕が翔太くんに殴られた


樫「翔太くん、僕この人の気持ち分かるんだ
僕もダンススクールに通ってて僕より後の子達がどんどん有名になったりしてて…
だから凄く気持ち分かる」

渡「あなた…」

樫「僕は言葉で説明するのがあんまり得意じゃないから
だから、僕を…僕のダンスを見ててよ」


僕の言葉にジュニアの子達は言葉を失った
その後すぐジュニアの子とめめはスタッフさんに呼ばれた

渡「頬ごめんな?」


僕の頬に翔太くんが手を当てる


樫「大丈夫だよ!僕が勝手に割って入ったんだから謝らないで?」

渡「お前がアイツに色々言われんのが嫌でついカッとなっちゃって…」

樫「翔太くん、僕のことを思って怒ってくれてありがとう
嬉しかったよ!」

渡「それはいいけど、殴ろうとしてたとこに割り込むなよ?危ないから」

樫「うん!もうしないよ!翔太くん大好きだー!」


翔太くんが心配してくれたのが嬉しすぎて抱きついてしまう


渡「ぉわっ!」

佐「うわっ!翔太あなたにハグされてんじゃん!俺にもハグしてよ!」

宮「てか、あなた頬腫れてない?」

樫「え、ほんと?」

渡「うわっ!ほんとだ!まじごめん!」

宮「え、何翔太なんかしたの?」


翔太くんに疑うような視線を向ける涼太くん
僕が原因なので慌てて弁解する


樫「涼太くん、これは僕が悪いんだよ!」

宮「まぁ、とりあえず湿布貼ろう?持ってくるね」

樫「涼太くんお願いー!」

佐「なんで頬腫れてるの?」

樫「あぁ、これはね…」


事の経緯を大介くんに説明する
話すたび笑顔が消えていく大介くん


樫「ってことなんだけど…」

佐「なるほどね、そいつ今どこ?」

樫「スタッフさんに呼ばれて行ったよー」

佐「俺も殴らないと気が済まないんだけど」

樫「大介くん、ダメだよ!」

佐「なんで?そいつはあなただけじゃなくてあなたを受け入れた俺らもバカにしてる事になるんだよ?そんなの許せないから」

樫「確かにそうだけど…」

佐「でしょ、だからそいつのとこに行くから」

渡「佐久間やめとけよ」


怒り心頭の大介くんを止めたのは意外にも翔太くんだった


佐「なんでだよ!翔太も黙ってられなかったから手をあげたんだろ!」

渡「あなたはダンスで見返すって言ってたんだぞ
あなたのダンス見たらアイツも分かってくれるだろ?」

佐「……」

渡「ジャニーさんに滝沢くん、そして俺らまで魅了するあなたのダンスを見たらアイツもすぐ謝ってくると思う」

佐「確かにね…
わかったよ、そのかわり!」


勢い良く僕に抱きつく


佐「しばらく俺にハグされといて!」

樫「ははっ!わかったよ、可愛いなぁ」

佐「あなたの方が可愛いから!」

その後涼太くんに湿布を貼ってもらいライブの練習が始まった

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