漏瑚がどこにいるかなんて心当たりは全くないため
とりあえず相澤先生のいる、
噴水がある広場に向かってみることにした
早速、広場に着くや否や
相澤先生1人対ヴィラン数十人で戦っており
先程の楽しそうな場所も、今では戦場と化していた
相澤先生が押されている
個性上、あまり近接戦には特化して無いみたいだけど
首に巻いてある、私がコッチの世界に来て相澤先生に
縛られた包帯のようなものを、器用に操っている
どうやら今は関心している場合ではないみたい
先生の声と共に、後ろから漏瑚の気配を察知して
両手で攻撃を防ぐ
怒ってる怒ってる
顔を少しばかり赤くして目を見開いて、おまけに
火山頭のてっぺんから火が出てきそう
頭のてっぺんだけでなく、顔の両サイドからも
火と煙を出している
すると当然、堪忍袋の緒が切れたのか
漏瑚が私に襲い掛かろうと、戦闘態勢に入ったため
私も対抗すべく、背中に掛けていた薙刀を手に取る
姿勢を整えて、クルクルと回したりして
体に薙刀を慣らす
今だ、って時
薙刀に力を込め、一直線に漏瑚に向かって
走り出そうとした
しかしその直後、何者かによって背後を取られ
思いっきり蹴りを入れられた
相澤先生が私の名前を呼ぶ声が聞こえた
相澤先生だってピンチなのに私の心配をしている
お節介な先生だな
だなんて、いつもならチャラけるけれども
今はそんな余裕なんてない
私を蹴ってきた” 誰か “
呪霊では無い、けど呪霊の気配が染み込んでいる
気色の悪い、気味の悪い気配
何だか自然と気分が悪くなってくる
さっきの“ 誰か ”の攻撃により、辺り一面は砂埃だらけ
なんとか大怪我は免れたものの
なるべくダメージを抑えようと攻撃を受けた腕は
ジンジンと痛む
“ 誰か ”が近づいてくる
でも、さっき私を蹴った“ 誰か ”とはまた違う“ 誰か ”
漏瑚を含め、私を狙ってるヤツは3人いる
やがて顔が見えるくらい近くなり、姿を確認できた
ヤツはゆっくりと近づいてくる
初め、階段の上からから広場を見た際
渦から出てきた目をギョロッとさせたアイツだった
体や顔に多数の手を付けて、特徴的な見た目だ
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。