~○○王国~
汗を泥に汚れた手で拭った。
メイドはそっと窓の外の庭に目をやった。
タッ。タッ。タッ。
メイドはそっと布を肩にかけた。
ゼェゼェと息を荒らげて言うお兄様に
メイドは目を丸くして止まった。
お兄様は首を思いっきり横に振った。
~王宮の間~
息がままならない。
魅浬が泣きそうな顔をすると
王様の顔が強ばった。
女王様が口に手を当て目を小さくする。
泣いている女王様の肩に王様は手を乗せ
「大丈夫だ」と囁いた。
そして王様はマイクのようなものに喋り始めた
魅浬は悲しそうな悔しそうな顔で
王宮の別室へ入っていった。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。