今日はオフ!!オフなんだけどさ!!
ほらっ!俺には日課にしてる事があるじゃん!?
起きたらあなたちゃん居なくて男どもしかいねえし…
てか、俺いつ寝ちゃったんだろ…
改めて部屋を見渡して見ると昨夜散らかした形跡は無く、スッキリと片付けられていた
あなたちゃん…俺のお嫁さんに…
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それから俺ん家でしっかり昼飯まで食って、やっと帰って行った菊池と勝利
さて…今から何すっかなあ…
軽く身支度を済ましサングラスと帽子を身に付けると家を出た
大通りを歩いて騒ぎになると面倒い事になるからなるべく人通りの少ない道をブラブラ歩いていると小洒落た感じの雑貨屋さんを見つけた
いつもならスルーするけど何故か気になる…
そして俺は吸い込まれるかのように、その雑貨屋さんへと脚を踏み入れた
入ってみたは良いが…売られている物は女性向け…っていうか、女の子が好きそうなキラキラした小物が多かった
なんて、脳内であなたちゃんとデートしてる妄想をしながら店を出ようとすると、とある品に目線を奪われた
果たしてあなたちゃんが気に入るか分からないけど…
俺はそれを手に取ると迷わずレジに向かって行った
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そして帰宅した俺は、あなたちゃんのために買ったモノをテーブルの上に置き睨めっこ
ぁ、俺が買ったモノはバラの模様の入ったピンクのクリスタル仕様の灰皿
あなたちゃんっぽいでしょ?
アイツは昔からピンクの小物が好きだから
いきなりプレゼントだよ、なんて渡したら引かれそうだし…俺も面と向かって渡すのは気恥ずかしいし…
俺はあなたちゃんのベランダまで行くといつも使っている灰皿の隣にコトッとそれを置いた
これなら煙草吸う時に気が付くだろう
そして、再び自分の部屋に戻るといつも通り窓は開けたまま網戸だけを閉め、あなたちゃんの帰りを待った
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!