第34話

ささやかなプレゼント
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2021/06/08 08:25
中島健人
中島健人
うわぁあああッ!!寝過ごした!!
佐藤勝利
佐藤勝利
ええええ!?マジで!?
…って今日オフじゃん
菊池風磨
菊池風磨
んだよ…うっせえな…


今日はオフ!!オフなんだけどさ!!
ほらっ!俺には日課にしてる事があるじゃん!?


中島健人
中島健人
うっわ!8時過ぎてんじゃん!!
菊池風磨
菊池風磨
今何時なんだよ…
佐藤勝利
佐藤勝利
えっと…10時だけど…
中島健人
中島健人
最悪だ…この俺が寝過ごすなんて…
佐藤勝利
佐藤勝利
ああ、なるほど…ストーカー行為が出来なかったわけね笑
中島健人
中島健人
ストーカー行為じゃねえよ!!コンビニ行くついでのお見送りだよ!


起きたらあなたちゃん居なくて男どもしかいねえし…
てか、俺いつ寝ちゃったんだろ…


中島健人
中島健人
てかお前らいつまでいるんだよ
起きたなら早く帰れよ
菊池風磨
菊池風磨
あー…フローリングで寝てたから背中痛え…
ぁ、毛布掛けてくれたんだな、さんきゅ
佐藤勝利
佐藤勝利
それ掛けたのあなたちゃんだよ
中島健人
中島健人
んだよそれ…菊池だけズリィ…
佐藤勝利
佐藤勝利
いや、2人とも隣で仲良く寝てたから纏めて掛けてたよ?笑
中島健人
中島健人
は!?俺コイツの隣で寝てたの!?
菊池風磨
菊池風磨
うっわ!マジかよ、なんであなたじゃなくて中島なんだよ!!
中島健人
中島健人
俺だってお前じゃなくてあなたちゃんと寝たかった!!
佐藤勝利
佐藤勝利
あなたちゃんなら部屋の片付けしてから帰って行ったよ?次会ったらちゃんとお礼言っときなよ?
中島健人
中島健人
お、おう…


改めて部屋を見渡して見ると昨夜散らかした形跡は無く、スッキリと片付けられていた

あなたちゃん…俺のお嫁さんに…


菊池風磨
菊池風磨
俺の嫁になってくんねえかな、あなた
中島健人
中島健人
俺と同じこと考えるのやめて




____



それから俺ん家でしっかり昼飯まで食って、やっと帰って行った菊池と勝利


さて…今から何すっかなあ…



中島健人
中島健人
取り敢えず…出掛けるか


軽く身支度を済ましサングラスと帽子を身に付けると家を出た


大通りを歩いて騒ぎになると面倒い事になるからなるべく人通りの少ない道をブラブラ歩いていると小洒落た感じの雑貨屋さんを見つけた


中島健人
中島健人
こんなとこに…雑貨屋なんてあったっけ


いつもならスルーするけど何故か気になる…

そして俺は吸い込まれるかのように、その雑貨屋さんへと脚を踏み入れた




中島健人
中島健人
……俺向けではねえな


入ってみたは良いが…売られている物は女性向け…っていうか、女の子が好きそうなキラキラした小物が多かった


中島健人
中島健人
あなたちゃん連れて来たら喜びそう…


なんて、脳内であなたちゃんとデートしてる妄想をしながら店を出ようとすると、とある品に目線を奪われた


中島健人
中島健人
これ…あなたちゃんっぽい…


果たしてあなたちゃんが気に入るか分からないけど…
俺はそれを手に取ると迷わずレジに向かって行った




____




そして帰宅した俺は、あなたちゃんのために買ったモノをテーブルの上に置き睨めっこ


ぁ、俺が買ったモノはバラの模様の入ったピンクのクリスタル仕様の灰皿

あなたちゃんっぽいでしょ?
アイツは昔からピンクの小物が好きだから



中島健人
中島健人
さて…どうやって渡すか…


いきなりプレゼントだよ、なんて渡したら引かれそうだし…俺も面と向かって渡すのは気恥ずかしいし…


中島健人
中島健人
ぁ、そうだ…


俺はあなたちゃんのベランダまで行くといつも使っている灰皿の隣にコトッとそれを置いた


これなら煙草吸う時に気が付くだろう


中島健人
中島健人
へへっ、気に入ってくれるといいなあ


そして、再び自分の部屋に戻るといつも通り窓は開けたまま網戸だけを閉め、あなたちゃんの帰りを待った

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