これは幼い頃の記憶。
そして出久は"個性"を手に入れた。
そして
私の。
私達の。
雄英高校生活が今。始まる。
此処が私の、
ヒーローアカデミアだ。
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国内のヒーロー養成学校最難関の雄英高校。
そこに私達3人。
緑谷出久
爆豪勝己
津成あなた は
幼馴染で全員合格した。
でも…
〘ヒーローになる〙って事は
此の気持ちも何れ捨てなきゃなんだよね……
だって、ヒーローって事は
明日死んでしまうかもしれない
という訳だから。
私は出久が好きで
でも出久は私の事なんて
《恋愛対象》として見ていなくて
唯の幼馴染。
そういうのがお互いの共通認識だと思ってる。
鋭い癖にこういうのは鈍いのが
出久は昔から変わらない。
もう4年もずっと好きなのに……
ー4年前。
私は林檎が木から落ちる様に甚も簡単に
出久へと落ちた。
なんて、昔の事を振り返ろうとした時
其れを遮る様に甲高い声がした。
狡いよ……出久。
そんな風に動揺されると……
期待しちゃうじゃん。
ー5年前
小学6年生の時。
此の頃は出久に対して恋愛的感情はなかった。
でも1年後。
ー4年前
中学1年生の秋、
私は出久へと落ちた。
何時もの様に勝己が出久を苛めていた。
何時もの様に私が勝己を捕縛…
しようとしたが、生憎読まれてしまい
避けられる。瞬間、体制を崩す。
拙い。
1歩間違えれば車へと突っ込んでいく事になる。
そんな時、出久が腕を掴み、引き寄せ。
ハグをされる要領で助けられる。
此の時だった。
夢中になる迄に時間は要さなかった。
でも……
何をどんな風にアプローチしても
出久は全く気付く気配なんてなくて…
結局、気付けば4年が過ぎていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。