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第35話

XXの真偽 XXⅡ
くれ 葉月はづき
呉葉月!ここに参上!!
着地と同時に私は地面を蹴ると、飛んでいった慎君を追いかけて建物の上を猛スピードで走り、スグに慎君と合流した。
楠木くすのき しん
うわっ!?な、何だ、お前かよ…
くれ 葉月はづき
何だとは酷い!
楠木くすのき しん
はいはい…瀬戸口、今何処にいる?
私の意見を流した慎君はトランシーバーを使って龍君に居場所を聞いた。


あー、私達の場所も伝えた方が良いよね…
瀬戸口せとぐち りゅう
『今は〜…閃座マンションの真下。』
くれ 葉月はづき
私、慎君と合流!場所は梅松うめまつっていう駄菓子屋さん。地図だと閃座マンションから西に5cmくらいかな。
瀬戸口せとぐち りゅう
『相変わらず早い早い。』
楠木くすのき しん
…早く合流したいし、さっきの俺みたいに呉に掴まれてみたら?
瀬戸口せとぐち りゅう
『いーや、多分俺の方が慎より重いし。まっ、身長は俺の方が高いけど。』
楠木くすのき しん
変な自慢すんな!!
くれ 葉月はづき
謎の張り合いはいいからどうするかを決めようよ〜…
瀬戸口せとぐち りゅう
『そうだぞ、慎。』
一緒になってた龍君に言われて、慎君は無言でじっとトランシーバーを見つめた。


…で、ほんと慎君の身長はどうでもいいんだけど。

今回の相手は聴覚と平衡感覚、バリア、力の向き。
多岐先輩は一度龍君が追い詰めたし、攻撃よりサポートだからそこまで心配ないけど、問題はあとの2人。

捺祢君は物理的な攻撃以外なら効くって言ってたけど私達のチームにそういう人はいない。

物理的な攻撃でどうにか出来ないかなぁ…。
でも、拓君の戦い方って……
楠木くすのき しん
さっきの試合を見てて思ったことがあるんだけどさ。
くれ 葉月はづき
ん、なになに?
楠木くすのき しん
笧三の能力、重力に逆らえないのは分かってるけど…“人間”はどうなんだ?
くれ 葉月はづき
さっきと違って冴えてるじゃん!
楠木くすのき しん
はぁ!?
笧三君と代々木先輩の対戦を見てて私は思った。
何で人間を飛ばさないんだろう?って。
くれ 葉月はづき
ドラゴンのぬいぐるみごと代々木先輩を水平に飛ばして、何かに強打させたらスグに戦闘不能になるのにそれを拓君はしなかった。国木田先輩にわざわざ瓦礫を持ち上げてもらってそれで攻撃。普通、人を飛ばした方が効率良いよね?
瀬戸口せとぐち りゅう
『確かにそっちの方が良い。偉人って言っても弱点は本当に突れたら死ぬようなやつばっかだし、動かせる対象に人間が入ってなかったとしてもおかしくはないと思う。』
楠木くすのき しん
人を動かせないんならよ?笧三を平地に出せばどうにか出来んじゃね?
くれ 葉月はづき
あ、じゃあ、どうにかして拓君を公園か校庭とかに出して私と龍君で倒しに行くとか?
楠木くすのき しん
おい、俺は?
くれ 葉月はづき
個人戦で拓君に…
楠木くすのき しん
……はい。
瀬戸口せとぐち りゅう
『ははっ!落ち込むなって慎!』
楠木くすのき しん
落ち込んでねぇから!!
瀬戸口せとぐち りゅう
『役割欲しいんなら、慎に国木田先輩任せるか?』
楠木くすのき しん
結界かバリア的な能力だろ?どうやって倒すんだよ。
くれ 葉月はづき
バリアなんて言うけど、偉人じゃないんだから何かしら突破口はある!うん!
楠木くすのき しん
見てた感じ、上含め全包囲を守ってたからな…
弱音ばっかり吐く慎君に呆れたところで私達の前にトランシーバーを持っている龍君が現れた。
走ってきたのに息一つ切れていないのは流石、空手部で毎日鍛えたんだなって気がする。
瀬戸口せとぐち りゅう
ったく、弱音吐いてんじゃねー。要は血をあの結界の中に入れればいいんだろ?
楠木くすのき しん
まぁそうだけ………あっ!!俺、良いこと思いついた!!
くれ 葉月はづき
おっ?
その時、慎君が口にしたのは最初は少し子供っぽい作戦だったけどあとの方にはちゃんとしたその子供っぽいことに意味があって少し驚いた。
楠木くすのき しん
なっ!これなら行けんじゃね?
瀬戸口せとぐち りゅう
まぁ、慎にしては冴えてんな…
くれ 葉月はづき
慎君にしては…
楠木くすのき しん
お前ら俺を馬鹿にし過ぎだろ!
瀬戸口せとぐち りゅう
それは置いといて普通に良いと思う。葉月ちゃんはどう?
くれ 葉月はづき
多分?まぁ、やってみよ!
私はそう返事をすると、国木田先輩を探す為に空高くに飛び上がった。
多岐先輩を思い出して空で靴と靴下を脱ぎながら、街を見ると大きな高校…青峡高校の校庭、青峡高校に向かう道に1人ずつ誰かがいる。

あれかな?
校庭にいる人には私が見えたよね…
遠いから靴を脱いだことはバレてない、はず…
くれ 葉月はづき
青峡高校の校庭に1人、青峡高校に向かっている人が1人。シルエット的に多岐先輩じゃない。これで私校庭の人には見つかったから下から行くね。
駄菓子屋から少し遠くの道で靴を片手に空いてる手で持っているトランシーバーに向けて話すと、イヤホンから2人の了解という声が聞こえてくる。


煽ったりしてもめてることしかないけど、何だかんだで最後はやってくれると思う、龍君と慎君なら。
それなら…私もその2人を見習って頑張ろう。

そんなことをぼんやりと思うと私は地面を蹴った。