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第6話

XXの為に Ⅷ
千島ちしま 瑞樹みずき
お前ら、ほんと恨むからな…特に慎。
楠木くすのき しん
はいはい、早くしないと。
重ねた椅子の脚を持ってニヤリと笑う慎。
全く酷い奴だ。


まぁ、時間をかけるわけにはいかないか…と自分を強制的に納得させると椅子の上に立つ。
立った瞬間にぐらりと揺れたが、何とか持ちこたえる。
四月一日わたぬき 柊也とうや
先輩、見えそうですか?
千島ちしま 瑞樹みずき
ん~と…福冨一霖は……である…カタカナなのは分かるんだけど、肝心な内容が……
思わず背伸びをして紙を見る。


見えた!…と思った途端、体勢を崩し確実に体が傾いた。
くれ 葉月はづき
危ない!!!
千島ちしま 瑞樹みずき
うわっ!
大きな音を立てて、椅子が崩れ落ちる。
手を差し伸べられる前に落下して、尻を強打。


椅子を支えてくれた意味……
千島ちしま 瑞樹みずき
いってぇ…
福冨ふくとみ 一霖いちりん
瑞樹、大丈夫!?
千島ちしま 瑞樹みずき
痛いけどまぁ、なんとか。
立ち上がり、服に着いた汚れを払う。
すると、千早が不思議そうに椅子と天井を見比べていた。
楠木くすのき しん
どうした?
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
いや、この問題さ。まぁまぁ背が高い千島が椅子の上に乗っても手が届かないわけじゃん。
酒葉さかば みのり
そうですけど…
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
千島よりも背が低いアイツはどうやってあんなに高い天井に問題を貼った?
深海ふかみ みぞれ
言われてみれば、そうですね…捺袮君だとしても、天井には届かないでしょうし……
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
もしかして、掃除用具入れに入っている箒の先にあの紙、貼り付けて椅子の上に…
四月一日わたぬき 柊也とうや
本能寺先輩…千島先輩の努力が可哀想なのでそれ以上は。
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
そうだね。やっぱ、何でもない。
千島ちしま 瑞樹みずき
……。
くれ 葉月はづき
そ、それよりもさ!問題にはなんて書いてあったの?
千早の呟きを誤魔化すように呉さんが俺に聞いてくる。
千島ちしま 瑞樹みずき
…“福冨一霖はサイコパスである”、特に難しくないだろ。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
一応、僕も宣言しとく!僕はサイコパスではありません!
一霖が言ったところでみんながポケットに手を入れる。


勿論、俺は迷わず✕を押す。
扉が開かないことからどうやら最後ではないらしい。
30秒程経って、ガチャと音が鳴り扉が開く。
技術室を出ると、また立ち止まり次の教室を何処にするかの話し合いを始める流れになった。
楠木くすのき しん
次、どうする?
深海ふかみ みぞれ
音楽室とかどうでしょう?
くれ 葉月はづき
あぁ!良いと思います!
酒葉さかば みのり
早速行ってみましょう!
そう歩き始めるが、どうも四月一日君が遅い。


最初に毒の症状が出ていたこともあってか心配になり、俺は歩くペースを落として、四月一日君のスピードに合わせる。
千島ちしま 瑞樹みずき
大丈夫か?四月一日君。
四月一日わたぬき 柊也とうや
……何ででしょうね。殆どの先輩、ましてや同年齢の酒葉さんでさえ症状が出ていないのに…
四月一日わたぬき 柊也とうや
…さっきから眩暈と吐き気が酷いんです…。
四月一日君が呟くと、口元を押さえて小さく咳き込む。
千島ちしま 瑞樹みずき
お前…
口元から離した四月一日君の手に付いていたのは血。
顔を覗き込むと、口の端に血の線が出来ていた。
四月一日わたぬき 柊也とうや
ほんと、不思議です。
ハンカチを取り出し、掌と口元を拭く。
四月一日わたぬき 柊也とうや
…くれぐれも、他の人達には言わないでください。足手纏いになることだけは嫌なので。
俺に向かってそう言うと、大きな深呼吸をして何事もなかったように早歩きでみんなに追いつくように四月一日君は歩き始めた。
残りは4人か…


四月一日君が一番危ない?
いや、今みたいな感じで隠している可能性があるから言ってない人みんなが無事とは考えにくい。
四月一日君の次に症状が出た千早のことも少し気になるが、症状の場所が場所だから流石に見るわけには……
福冨ふくとみ 一霖いちりん
瑞樹ー?さっきから遅いよ?
千島ちしま 瑞樹みずき
あ、悪ぃ。
深海ふかみ みぞれ
もうすぐ、音楽室です。
一霖に呼ばれ、小走りで俺はみんなの元へ。
そして、追いついた頃には前方に音楽室と書かれたプレートが見えていた。