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第9話

XXの開花
捺袮の指パッチンの音と同時に目の前の景色が学校の体育館から変わった。
ここは………競技場か…?
トラックの内側に立っていた俺達。
周りを見ると、俺達と同年代と思われる男女が何人もいて、やって来た俺達のことを見る。
ユリ
さ〜てとっ!これで予選通過者が全員揃いました!21名の皆さん、取り敢えず予選通過おめでと〜!
手を叩き、嬉しそうに前に立つユリが笑う。
その横では次のゲームの準備か、捺袮がプリントの枚数を数えていた。
ユリ
まずは周りの人の名前とか分からないだろうし、私自身説明しにくいからプリントを貰ってね〜
ユリ
はい、捺袮。
音羽おとは 捺袮なつね
はいはい…
めんどくさそうに溜息を零しながら、捺袮がプリントを1人2枚ずつ配っていく。
1枚には次のゲーム。
もう1枚には俺達全員の生徒写真で写真の下にはそれぞれの名前、学年が書いてあった。
ユリ
では、皆さん。プリントに注目!
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第1ゲーム『個人戦』

・自分の能力を試す為のゲーム
・1VS1でのタイマン
・降参有り
・相手が死亡、戦闘不能、または降参で勝利
・能力以外にも外野に影響が無ければ、何を壊して
も良し
・基本、外部からのコーチングは禁止(応援はOK)





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色々と不明要素が多い内容のゲームにみんなが気難しそうな表情を浮かべていた。
楠木くすのき しん
…ツッコミどころしかないな、これ。
酒葉さかば みのり
ですね…
慎が横でそんなことを呟いていると、はいは〜い!質問!と元気な声と共に一人の男子生徒が挙手。


えっと、確かこっちのプリントに名前が……
ユリ
林太郎君、どうぞ!
ユリが口にした名前と同じ名前を見つけると、写真と本人を見比べる。
どうやらこれには嘘がないようだ。
つじ 林太郎りんたろう
このプリント、意味不なところ多くて結構聞きたいことはあるんだけどー、まぁ一番気になる能力って何ー?
ユリ
おっ!それ、一番大切なやつ!
ユリ
天才な私がみんなに一つずつ能力を分け与えたからそれで戦うの!
音羽おとは 捺袮なつね
…能力って言うのは分かりやすく言うと超能力、よく耳にする念力とか千里眼とかそういうやつ。
ほとんど質問の答えになっていないユリに呆れたのか小さな溜息をつくと、捺袮が言葉を加える。
音羽おとは 捺袮なつね
基本的な能力が多いけど、今回は偉人に関する能力もある。何がどの人に与えられたのかは知らない。
つじ 林太郎りんたろう
ふ〜ん…了解了解!
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
対戦相手はどうなるの?
ユリ
抽選で決定しま〜す!この2つの袋からそれぞれ1つずつ取ってね。
そう言うと、ユリと捺袮は1つずつ袋を手にして、両端から順番に引かせていく。
ユリ
瑞樹君、頑張ってね〜?折角、予選通過したんだから!
千島ちしま 瑞樹みずき
……。
ユリ
もっと生き残るの期待してるよ?
クスクスと俺を馬鹿にするような笑みを浮かべ、俺に袋を差し出す。
ほんと、嫌な奴だ。
袋の中に手を入れる。
紙の感触が手に伝わり、適当に1枚を引いた。
ユリ
じゃ、捺袮が来たらまた1枚ね〜
紙を開くと『9』と印刷されていた。
千島ちしま 瑞樹みずき
9…
つじ 林太郎りんたろう
おっ!え〜っと…瑞樹先輩?も紙が9なんですか?
千島ちしま 瑞樹みずき
まぁ。
俺の呟きに反応した辻君が声をかけてくる。
そして、持っていた9の紙を俺に見せてきた。
つじ 林太郎りんたろう
僕もなんですよ〜!仲良く殺り合いましょうね!
サラリと言った言葉に俺は戸惑う。
本人は何とも思っていないのか、戸惑っている俺を見て、不思議そうに首を傾げる。


こいつ、ちょっとヤバいんじゃ……
音羽おとは 捺袮なつね
あのさ、早く引いて。
千島ちしま 瑞樹みずき
わ、悪い…
前で袋を持った捺袮が冷たい目で俺を見る。
その視線が辛くて、スグに紙を引く。
つじ 林太郎りんたろう
次は何番?何番?
福冨ふくとみ 一霖いちりん
辻君?そろそろやめてあげて?瑞樹が疲れてるし。
横で見ていた一霖が仲裁に入ってくれる。
辻君ははいは〜い、と特に反論することも無く同じ学校の人の元へと戻って行った。
千島ちしま 瑞樹みずき
一霖、ありがとな。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
気にしないで。…にしても、あの子、不思議な子だね。
千島ちしま 瑞樹みずき
あのタイプは疲れる…
だね〜、と一霖が苦笑混じりに言ったところで、全員が引き終わったらしくユリが注目を集めるように手を叩く。
ユリ
ではっ!その紙に書いてある番号順に試合を行います!
ユリ
1番の人はここに残って、他の皆さんは外野席でどうぞ!
能力が何だろう、考えながら俺は一霖と外野席へと向かう。
超能力と言っても様々な種類がある。
今回も生き残らねぇと……
福冨ふくとみ 一霖いちりん
ねぇねぇ、瑞樹?
千島ちしま 瑞樹みずき
ん?
福冨ふくとみ 一霖いちりん
解毒の次はさ…
一霖は能力を才能って言い換えたら…と言うと自分の両手をぼっと見つめて、ふわりと笑った。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
───── 才能の開花、だね。