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第14話

XXの開花 ⅩⅠ
千島ちしま 瑞樹みずき
つ、次は慎なのか。
楠木くすのき しん
そうだけど?ったく、何でそんなに驚くんだよー
ニヤニヤと笑いながら俺の背中を叩いてくる慎。

すこ〜しムカつくが驚いたのは事実だから何も言い返すことは出来ない。
楠木くすのき しん
まっ、行ってくる。
千島ちしま 瑞樹みずき
お前、負けんなよ。
楠木くすのき しん
負けねーよ。
ぐっと親指を立てて、いなくなった慎。

慎ならきっとどうにかなるだろう、と思いフィールドに視線を移すが、そこに立っている人を見て、俺は思わずうわぁ…と声を漏らす。
楠木くすのき しん
まじか〜……
瀬戸口せとぐち りゅう
おっ、慎だっけ?対戦相手?
相手はまさかの龍。
空手の実力者相手に何とかなるのか?と段々と不安になってくる。
瀬戸口せとぐち りゅう
お互いに頑張ろーぜ。
楠木くすのき しん
ああ…よしっ、捺袮。ヒントくれ。
音羽おとは 捺袮なつね
2人は簡単。瀬戸口龍はマザーテレサ
音羽おとは 捺袮なつね
楠木慎はラントシュタイナー
瀬戸口せとぐち りゅう
なーんとなく分かったかも。慎は?
楠木くすのき しん
………ラントシュタイナーって何。
千島ちしま 瑞樹みずき
え。
くれ 葉月はづき
ま、まさか分からない…?
楠木くすのき しん
え、人の名前?それとも何かそういう能力なの?
音羽おとは 捺袮なつね
お前、そんなことも知らないのか……人だよ、人。ヒントで能力の名前について言うわけないでしょ。
大きな溜息をついた捺袮。
…………正直、俺もラントシュタイナーさん?が何をした人なのか分からない。
音羽おとは 捺袮なつね
はい…第七試合、瀬戸口龍 対 楠木慎
捺袮がそう言うと手を振り下げて、龍と慎の試合の開始を知らせ ─────
ユリ
────── ちょっと待った!!
音羽おとは 捺袮なつね
は?
座席に立ち上がったユリが手を上げて制す。

いきなりのことで捺袮も驚いたのか、無表情の眉間に少しだけシワがよっていた。
千島ちしま 瑞樹みずき
何だ、あいつ。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
さぁ…
音羽おとは 捺袮なつね
何?俺、何か間違えたことした?
ユリ
いやいや、何も?優しい私から慎君へプレゼント!はい!
ポップコーンの入れ物の底から取り出した何かを慎の足元に向かって投げる。

慎の足元に刺さったのは ──── 小さなナイフ。
楠木くすのき しん
これ…ナイフ?
ユリ
見ての通りね?
音羽おとは 捺袮なつね
あ〜…そういう…
ユリが慎にナイフを渡した理由が分かっているのか捺袮は呟き、ナイフを見つめる。
くれ 葉月はづき
何で?
深海ふかみ みぞれ
ラントシュタイナーの能力に使うってことじゃないですか?
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
四月一日、ラントシュタイナーについて知らないの?
四月一日わたぬき 柊也とうや
今思い出してます…喉まで出かかってるんですけど…
四月一日君が腕を組みながら悩む。
四月一日わたぬき 柊也とうや
確か〜…人の体の何かを発見した人だったと思います。ド忘れしたのでその内思い出すかと。
千島ちしま 瑞樹みずき
まぁ、思い出したら教えてよ。
四月一日わたぬき 柊也とうや
了解です。
ユリ
慎君には特別ルール!そのナイフ、使っていいけどそれで相手を攻撃するのは禁止。それが守れなかった場合は即失格ね!
指でバツを作りながら笑うと、ユリはもういいよ!と言い席に座った。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
この状況でナイフの使い道って相手を刺すくらいしかないない?
本能寺ほんのうじ 千早ちはや
あいつが言うなら何かしら意味はあるってことでしょ。
福冨ふくとみ 一霖いちりん
う〜ん、確かに…
悩む一霖が遠くに見える慎が持つナイフを見る。

千早が言う通り、ユリが特別ルールをつけてまで慎にナイフを渡す必要はない。
でも、渡したのは事実。

つまりは必ず何か慎に渡す必要があったから渡した。
音羽おとは 捺袮なつね
じゃ、始め。
止めていた腕を捺袮が下げる。

慎、頑張って勝ってくれ……………って…
千島ちしま 瑞樹みずき
おいおい…
楠木くすのき しん
か…っ……!
始めと同時に龍の拳が慎の脇腹にきまる。
慎は体をくの字に曲げて、その場に膝を着いた。
瀬戸口せとぐち りゅう
悪ぃな、慎。こっちも命懸けなんだ。本気で殺らせてもらう。
龍の本気の表情。
その表情から取れる威圧感に俺は思わず身震いをしたのだった……