第8話

【トランプ】
45
2018/02/14 15:06
少し歩き出す

さっき初めて会った人だそう簡単に打ち解けるわけない

沈黙が続く
ジャック
「なぁ、お前ってジョーカーなのか」
沈黙を破ったのはもちろんジャックだ
ユウ
「へっ?!なっなななんでジョーカーってこと」
わかりやすく慌てる俺
ジャック
「だって、髪にマークついてんぞ」
髪を指で指される

俺の位置からというか俺からは髪の毛なんて見えるわけもなくわからない
ユウ
「髪にマークなんてあったのか…」
ジャック
「えっ?何お前気づいてなかったの」
バカにしたような顔でジャックは笑う

悪かったな、俺だってさっきジョーカーになったばかりなんだ
ジャック
「ってことは…今は仲間探しか?」
俺の後ろに誰もいないことを確認した後にそう言った
ユウ
「仲間…」
仲間になってくれる人なんているのか?
ジャック
「…えっまじかよ、仲間の存在さえ知らねぇのかよ…本当にこいつジョーカーか?」
ブツブツと独り言のように呟く
ユウ
「えっと、もしかしてジャックが仲間になってくれるのか?」
俺は目を輝かせた

ジャックが仲間になってくれたら心強い
ジャック
「…ブハッ…お前本当に何も知らねぇだな、俺にはマークは存在しない、だからお前の仲間にはなれない」
思いっきしジャックは笑っていた

マーク?なにを言っているんだろう
ユウ
「どうして?」
ジャック
「ふぅ…仕方ねぇな、優しい俺が教えてやるよ…
ユウ、お前のそのマークはジョーカーだ」
なんかまんまのこと言われた気がする
ユウ
「うん、知ってる」
ジャック
「まぁ、そうだよな、そしてお前には後4人仲間になる運命の奴らがいる」
運命…既に決まっている?
ジャック
「そして、そいつらには体のどこかにマークが付いてる
お前がジョーカーだから残りはスペード、ダイヤ、クローバー、ハート…その4つだ」
まるで昔遊んだトランプだ
ユウ
「トランプ…みたいだな」
ジャック
「そうだな、ってかこれぐらいの知識もねぇの?田舎出身か?笑」
悪かったなその通り田舎出身だ

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