あなた「うん、スゴかったよ!!……でも、リエーフくんバレー始めたばっかでしょ~」
からかうように指差すと、驚いたように口を開けた。
リエーフ「なっ、なんで分かったんだ!?」
あなた「ふふっ……私の目はごまかせませ~んっ」
どや顔してピースを作ると、真ん丸に開けていた口をもっと開いて笑った。
リエーフ「あなたスゴいんだな!!」
あなた「っ、……あ、ありがとう」
まともに褒められることに馴れていなくて、少ししどろもどろになっていると嬉しそうに口角を上げた。
リエーフ「なぁっ!あなた、今日俺の自主練付き合ってよ!!」
あなた「自主練??」
……まぁ、別にいいか。
あなた「うん。いいy_______」
研磨「リエーフ。勝手に居なくなっちゃダメ」
どこからか突然現れた研磨くんが、承諾しようと思った言葉を遮ってリエーフくんを連れていった。
清水「あなたちゃん、仁花ちゃん。ボトル洗いに行こう」
声をかけられて、3人で洗い物を持って移動した。
?「あ~烏野3人娘だっ」
?「やほ~」
洗い場に行くと梟谷のマネージャー、雪絵さんとかおりさんが並んでいた。
清水「おつかれ」
谷地&あなた「お疲れ様です!」
隣に並んで水道の蛇口を捻り、洗い物をしながら世間話を始めた。
かおり「にしても、ほんと潔子ちゃん美しいよねぇ……」
清水先輩の横顔を凝視しながらうっとりする。
それは完全に同意。
清水「かおりちゃんの方が可愛いよ?」
私からしたらここにいる皆輝きすぎて場違い感凄いんだけど?
雪絵「そーいえば、あなたちゃん弧爪くんと仲良しなの?」
あなた「ふぇっ」
ボトッ
あまりの美しい空間を邪魔しないように雑草の如く潜んでいたのだけど、予想だにしない質問にボトルを落とした。
かおり「その反応怪しい……」
谷地「「こづめ」さん……とは?」
清水「音駒のセッターだよ」
谷地「あぁ……始めにあなたちゃんを連れてった……確かにただならぬ雰囲気が……」
あなた「違っ、研磨くんは……弟?あ、歳上か……」
なんだろう……私にとって研磨くんは……。
友達?とも言いにくいし……。
かおり「それがさぁ、弧爪くん私達が話しかけてもろくに相手してくれないの。用事があっても話しにくくて……何かコツとかあるの?」
あなた「こ、コツ……?」
研磨くんとお話しするコツ……。
確か、私が研磨くんと仲良くなったのは……。
あなた「……アップr_________あ、いや……分かんないですね」
かおり「?そっかぁ……まぁ何かあったらあなたちゃんに頼んじゃうかもっ」
あなた「お任せくださいっ」
流石に食べ物で釣れなんて言えなくて誤魔化すと、両手を合わせてニコッと笑ってくれて少し安心した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。