第130話

‥家族会議‥
46,831
2020/03/26 04:44
あなた「私、アナリストに興味を持ってるの」


帰宅後すぐの食卓で切り出した話に、皆箸を止めて驚いていた。


及川「アナリスト……」


徹くんが復唱してから、チラッとお兄ちゃんを見る。


お兄ちゃんは驚いた顔で箸を置いて、言葉の続きを待つように私を見た。


あなた「中学でも、高校でも、サポートする側としてバレーに関わってきた。私、バレーが好き!同じようにバレーが好きで好きで堪らない人たちのバレーを見るのが好き!!これからの3年間で、また考えが変わるかもしれない、でも今は、アナリストについて学んで、アナリストになるための勉強をしていきたい!」


後半は、ほとんどお兄ちゃんを見て言った。


お母さんはきっと、私の好きなようにしなさいと言うはずだから。


岩泉母「そっか。頑張りなさい」


あなた「っうん!」


及川「確かに、あなたには向いてるね~」


あなた「ありがとう徹くん!」


岩泉「…………」



黙りこくるお兄ちゃんを、皆で見つめる。


お兄ちゃんはお茶を一口飲むと、再度私と目を合わせた。



岩泉「___いいんじゃねぇか?」



あなた「っ!!ほんと!?お兄ちゃんっ!」



及川「驚いたなぁ……岩ちゃんなら反対すると思った」



岩泉「別に……今まで縛りすぎてたかもなって思っただけだ。あなたがしたいと言ったことは、兄として応援することにした__っておい!!くっつくな!」



あなた「お兄ちゃん大好きぃぃ!」



及川「あなた!及川サンのとこにもおいで!!」



あなた「うんっ!!……って誰が行くかぁぁ!!」



岩泉母「食事は座って食べなさい?」



岩泉&あなた&及川「……はい」








今日も岩泉家は騒がしく、お兄ちゃんは優しくて徹くんはおふざけばっかで、お母さんは般若です!








あなた「と、いうことで……アナリストに進んでみたいと思います!」


武田「そうですかそうですかっ」


烏養「ま、ひとまず頑張るかっ。キャプテンには話しとけよー。心配してるだろうから」


あなた「はい!」





今日は紅白に別れての試合形式で練習。



何セットかして、練習も終わり水分補給。



ガラッ!!


ドテンッ


武田「うぁぁっ、ふごぉっ……うぐぅ」




すごい勢いで入ってきた武田先生が盛大にずっこけた。



皆が駆け寄るなか、バッと顔を上げた武田先生は言った。



武田「いっ……行きますよねぇ!?」


日向「どこにっ?」


影山「鼻血でてます!」


武田先生はクイッと眼鏡を直して、手にもってメモを掲げた。






武田「東京!!!」

プリ小説オーディオドラマ