第146話

‥バレーが好き‥
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2020/03/28 01:22
白布「だから、ここは全然違う公式が成り立つんだよ!」

あなた「え、式同じじゃないですか!」

白布「全然違う!授業で習ったはずだぞ!?」

あなた「……聞いてないんだもん」





皆で勉強を再開することによって先程の事件は落ち着き、私は白布さんのスパルタ教育を受けている。



白布「だぁっ!もうイライラする!」


五色「じゃ、じゃあ俺がっ」


白布「いいやコイツには俺が教える!」


さっきまで仏頂面で眺めていた工くんがニコニコしてそう言うと、白布さんは間髪を入れずに否定した。


私的には、優しい工くんに教えてもらいたいんだけどな……。


天童「まぁまぁ工~っ。しょうがないヨッ」

瀬見「ま、白布は俺たちの数倍頭がいいしな」

五色「……」


数倍頭がいい……?


あなた「そうなんですか?」

白布「余計なことは知らなくていい。お前は自分の心配してろ」


でも、白鳥沢に居るだけで相当頭がいいはずなのにそれの数倍って……。


大平「俺たちは推薦組なんだよ」

あなた「推薦……白布さんは違うんですか?」


白鳥沢のバレー部は、前々から監督さんが有望な選手達を声をかけて集めていると聞く。

白布さんはインターハイの決勝でスタメンだったし、勿論そうなんだと思っていた。


白布「来なかったんだよ」


私が手を止めると、小さくため息をついて一旦座り、ジュースをコクコクと飲んだ。


あなた「じゃ、じゃあ普通に受けて通ったってことですか?」

瀬見「そうなるな。相当勉強したんだろ?」


瀬見さんが横目で聞くと、白布さんは唇を尖らせた。


白布「まぁ……」

あなた「____すごい」

白布「あ?」


確かに教え方上手いし、納得した。


あなた「白布さんは……バレーが好きだから頑張れたんですねっ」


なんだか嬉しくなってそう言うと、面食らったように目を見開いていた。

そして1拍置いてから、何かがお気に召さなかったのか勢いよく立ち上がった。


白布「お前に言われたくねぇからっ」


そう言って、私を指差す。


……なぜに?


あなた「や、私もそりゃバレー好きですけど、それを比べてとかじゃなくて__」

白布「はぁっ!?違う違う違うっ!お前だって普通に受けてウチ受かっただろうが!」

天童「あ、言ってたネそういえば」




あなた「……なんで、知ってるんですか?」



若くんが勝手に言うとも思えない。

なんで白布さんがそんなこと知ってるの……?



私が尋ねると、なぜか、とても、白布さんは悲しそうな顔をして座り直した。


グラスを手に取り、飲むか飲まないかの所まで近づけてまた離し、私の手元のノートを指差す。














白布「お前が1位獲れたら教えてやらなくもない」

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